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2011年11月02日更新!


アルミ打ち出しなどの技術も投入した新幹線など「大人の超合金」について聴く



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 バンダイは2012年2月24日、「大人の超合金 新幹線0系」を発売する。価格は7万8,750円(税込)。

 アポロやスペースシャトルで話第となった“大人の超合金”シリーズ第4弾だ。今回の新幹線も1/45スケールで全長約559ミリと圧倒的な存在感を誇る。今までの鉄道模型にはない重量感と、屋根を外して中をじっくり確認できるといったギミック、さらに徹底した実車取材によるフォルム再現など注目アイテムだ。シリーズ初となるアルミの打ち出しパーツなど、注目の技術も盛り込まれているようだ。

 高度成長期を支えた時代を代表する機械遺産がついに超合金化されるわけだが、もともと“大人の超合金”とはどのようなビジネスを目指して開発されているのか、そして最新作の新幹線の開発状況は? 貴重な開発途中バージョン(T-1)を前に、“大人の超合金”を担当するバンダイのコレクターズ事業部企画開発第二チームのサブリーダー・土田一郎氏に話を聴いた――。

◆ ◆ ◆

──いよいよ第4弾となる新幹線も発表されましたが、そもそも何故「大人の超合金」という新シリーズのビジネスを展開しようと考えたのですか?

土田:「超合金」というブランドは35年もの歴史があります。今まではキャラクター分野で確固たる市場を構築してきましたが、そのブランドを違う分野でも広げたかった、というのがスタートでした。

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■既にリリースされている「大人の超合金」。左から「アポロ11号&サターンV型ロケット」、「スペースシャトル エンデバー号」、そして「1/24小惑星探査機 はやぶさ

 新たな市場でも成功するには、その新しい超合金の対象となるユーザーの心を「わしづかみ」にするアイテムを投入する必要がありました。まずはマーケティングで「超合金」が好きな世代には「宇宙好き」ということが分かり、第1弾となるアポロを企画したんです。ちなみにアポロユーザーのおよそ30%が「超合金」の名前を知っていると思います。

──実際にどのようなコンセプトで製品化を行われたのですか?

土田:カッコよさとリアルさをどこまで追求できるかということに拘りました。(フォルムや可動の再現など)盛り込める要素はできるだけ盛り込もうと。実際アポロでも、日本でも有数のマニアの方に資料を提供していただくなど、「1/1は無理だけど可能な限り再現する」よう努めています。

 僕はまだ生まれていませんでしたが、当時の子どもたちがアポロの月面到着をTVで見た衝撃というか、大人の心の奥に眠っていた子どものころの感動を、超合金という重量感を伴って手元で「現実のものとしたい」と考えたのです。製品にドラマが感じられるものを作りたかった。

 造形再現やマテリアルに拘ってやや高額なものとなってしまいましたが、だからこそユーザー対象も製品名も「大人」となったのです。

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──第1弾のアポロ、第2弾のスペースシャトル、そして第3弾のはやぶさと、それぞれターゲットとなる世代が異なりますね。

土田:「大人の」といっても、特に世代に拘っているわけではありません。先にお話したように、超合金をキャラクター分野とは違う分野でも広げていくというスタートですから、最近のはやぶさなども含めて「人々が感動した」ものを超合金化すべく、毎回アイディアを出しています。ですので、宇宙関連のアイテムが続きましたが、特に宇宙に拘っているということではありません。

──今回の新幹線も、「人々に記憶に強烈に残る」ものの超合金化という、これまでの宇宙関連アイテムと同じロジックでの製品化となるわけですね。

土田:その通りです。新幹線0系というのは、東京オリンピックや東京タワーとともに、戦後の高度成長期を象徴するものですからね。実はかなり以前から開発を進めていまして、アポロの次にリリースしようとしていたくらいです。

 鉄道関連といえば、もちろんSLも検討はしたのですが、やはり古すぎて「人々が感動した」情景、例えば再現すべきギミックや付属のアイテムなどの選択が難しくなってしまうので、今回は見送っています。

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■このようにアルミ製の屋根部分を取り外して中がじっくり見られるのが大人の超合金版新幹線の特徴

──新幹線はNゲージをはじめ、専門の模型もかなりリリースされているわけですが「大人の超合金」ではどんな差別化を図られているのですか?

土田:ちょうどT-1(試作)ができてきたので、じっくり堪能してみてください(笑)。サイズはOゲージと呼ばれる1/72スケールのものとなっています。鉄道模型との差別化は、ずばりギミックを突き詰めた点にあります。

 まず屋根を取り外して中の構造が見れるというのがポイントです。しかも中も正確に再現し、座席も向きが変えられます。これは背もたれを動かすことで客席の向きが変わるという当時の機構をそのまま再現しています。もちろん屋根が外れるということは、運転席も席周辺や計器類も作り込まれているということです。洗面所やトイレも上からきちんと構造を確認できますよ。

──ギミックといえばLEDを使った照明再現もされていますね

土田:ノーズの標識灯(ライト)が点灯し、白(前灯)と赤(後部標識灯)の切り替えができます。さらに屋根の内側、つまり客室内にはカバー付き蛍光灯も配備され、きちんと発光することになります。電池はノーズ部の奥に収納する形になると思います。ほかにギミックはドアなどが開閉します。もちろん、こうしたギミックだけでなく、フォルム再現も手抜かりはありません。

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■標識灯は色の切り替えも可能(上2枚/※写真提供・バンダイ)。乗降口はもちろん後部のドアも開閉可能。その後部ドアから中を見ると見慣れた新幹線の車内の光景が……

──(試作に感心しながら)細部まで細かく再現されていますね。立体化に当たり、資料などはどうされたのですか?

土田:0系の実車「21-1」が静態保存されている大阪の交通科学博物館に、カメラマンと2人で取材に出かけました。細かい部分も含め、車内外の写真を丸1日かけて撮影してきました。

 特に取材で苦労したのが、床下の機器の撮影ですね(と試作品をひっくり返す・下写真)。DT200形台車は資料なども豊富なのですが、トイレのタンクなどは情報も皆無でしたので、色んな角度から撮影を行いました。また、下に潜り込んでも手が届かない中のような部品は、棒の先にデジカメを括り付けタイマー撮影しました。段々と撮影するコツが掴めてくるのが面白かったですね。この取材での成果を可能な限りABSなどで再現したいと思います。

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■実車の取材で最も大変だったという車両下部の機器類。台車のサスペンションやトイレのタンク(右写真・左端のピンクのパーツ)なども細かく再現されている。もちろん製品版では実車同様に黒く彩色される

──ほかに開発で注力している点、苦労している点などございますか?

土田:先ほど、素材の話をしましたが、今回、実車の質感を再現するために、機体側面と床に合金を使っているので、重さがアポロなどより重い1.7キロ(開発途中時)となっています。このずっしり感は鉄道模型ファンにも、今まではない満足感を得てもらえると思いますよ。

 一方で屋根は取り外しや軽さ、さらにエアコン噴出し口、リベットまで再現するため、アルミの打ち出しとなっています。数十万円の特別限定アイテムは別にすれば、アルミを打ち出すという職人みたいな行為は「超合金」シリーズでも恐らく初めてとなるでしょう。実際こうしてT-1を見てみると、細部のスリットなどもきちんと再現できているようなのでひと安心です。

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■アルミを打ち出して再現される取り外し可能な屋根部。試作品ではエアコンの吹き出し口などもきちんと表現できていた

 また、塗装面やコーションのサイズやフォントなどでも、詳しい方の助言をいただき、実車に近いものへと常に改良を続けています。ノーズのスカートは車でいうバンパーになるので、見えない裏側部分に厚めの鉄の塊のようなパーツがあり、これも再現しています。この部分は新幹線に詳しい方に絶賛されましたよ。

「人々が感動した」シーンを再現するというテーマに沿う形で、同梱物にも拘っています。当時の写真として使われる開業時のクス玉は初の立体化ではないでしょうか? また、フィギュアでサラリーマン、OLの出張、家族旅行、修学旅行や新婚旅行と、新幹線が当時利用されていた情景を再現できるようにしていることも注目してほしいですね。

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■昭和30年代末から新幹線は出張のサラリーマンや家族旅行に使われているのだ。まさに戦後の日本を象徴するアイテムだ

──さらに製品をブラシュアップしていくわけですね。今後のご予定は?

土田:2012年2月のリリースに間に合わせるよう頑張っていますので期待してください。ユーザーにはそれぞれ自分の郷愁に合わせた当時の「新幹線0系」の感動を、「大人の超合金」で味わって欲しいですね。

 また、現在公式サイトで、石坂浩二氏にナレーターを担当していただいたプロモーション映像を公開しています。さらに、新幹線0系の素晴らしさを伝えていくことを目的に、全国の科学館・博物館を対象にこの「大人の超合金 夢の超特急 新幹線0系」を寄贈させていただくという企画も行いました。寄贈をご希望される科学館・博物館からたくさんのお問い合わせをいただきましたよ。詳細は公式サイトなどで掲載中です!!

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購入はこちらから:ハピネットオンライン
大人の超合金 新幹線0系

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