
 MotoGPヘイデン選手来日!F1にも期待のホンダ体制発表会
2月19日、都内のホテルでホンダの2007年体制発表会が開かれた。
ホンダはF1やアメリカのIRLインディカー・シリーズ、国内SUPER GTなどの4輪から、MotoGP(モトGP)などの2輪と、幅広いモータスポーツ活動を展開しているが、今回の体制発表会はその全般について広く国内外に発表するもので、記者会見場には数多くの報道関係者が集まっていた。
まずはホンダ社長・福井威夫氏がカテゴリごとに、どういった体制でレース活動に臨むかを説明。ホンダのレース精神にのっとって、昨年に引き続き、今シーズンも志高く挑戦を続けていくことを誓った。
その次に、各カテゴリごとにチーム監督やライダー、ドライバーが会場に姿を現わし、今シーズン開始に向けての抱負を語った。中でも注目は、昨年ドライバー、コンストラクター、チームタイトルの三冠を達成したMotoGPクラス。この日は、チャンピオンを獲得したニッキー・ヘイデン選手も来日して報道陣の前に姿を現わし、「タイトルを防衛したい」と意欲を語った。
MotoGPは、2輪(バイク)レースの最高峰。ホンダは4チーム体制(+エンジン供給1チーム)で2年連続の三冠獲得を目指す。日本の中野真也選手も、今年からホンダに移籍、コニカミノルタ・ホンダから参戦するぞ。
会場には、昨年チャンピオンを獲ったニッキー選手のマシンが展示され、黒とオレンジのレプソルカラー(レプソルはスポンサー)が会場のライトに照らされて美しく誇らしげに輝いていたのが印象的だった。
4輪では、アメリカのインディカーシリーズに参戦する松浦孝亮選手が招かれていた。インディでは、従来のメタノール90%燃料から、今年はトウモロコシなどから作られるエタノール100%燃料に変更となる。レースの世界でも、環境問題からは避けて通れない昨今の事情が反映されたレギュレーションと言えよう。この変更について、チーム関係者は「パフォーマンスは下がっていない」と強調している。
国内SUPER GTは、5チーム体制で臨む。監督を務めるのは、日本のF1ファンにもお馴染みの中嶋悟氏と鈴木亜久里氏ら。F1チーム「スーパーアグリF1チーム」のチーム代表としての仕事も忙しい亜久里氏だが、エネルギッシュかつ落ち着いた表情には、一年を厳しいコンペティションの現場で戦い抜いてきた自信と貫禄が窺えて頼もしかった。
今年からF1にもかなり昔から採用されているステップドボトム(階段状に作られたマシンの底部・ダウンフォースを削減する効果がある)が新たにレギュレーションに加えられたことについて、同カテゴリに参戦する道上龍選手は、「タイムの落ちもなく、フィーリングも悪くなく、乗れている。ポテンシャルはかなり高い」と影響は少ないと語っていた。
そして期待のF1だが、昨年からチームを一本化し、完全なホンダ体制となってスタート。中盤には中本修平氏(この写真右)がシニアテクニカルディレクターに就任してチームに活を入れた。その甲斐あってか、ハンガリーGPではジェンソン・バトン選手(この写真右)がホンダに39年ぶり、第3期としては初となる優勝をもたらしたのは記憶に新しい。
中本氏は「テストのラップタイムが遅いので皆さん心配されているかもしれません。いろいろマシンには変更を加えたので、開幕に向けてスタッフ全員で頑張っています。昨年終盤の勢いがあれば行ける。今年は実力で勝ちたい」と語った。
残念ながら開幕直前のこの時期はテストで忙しく、F1ドライバーたちは来場していなかったが、ホンダのバトン選手とルーベンス・バリチェロ選手(この写真左)が衛星回線で繋がれたスクリーンから記者たちの質問に答えた。
バトン選手は「昨年から完全ホンダ体制になって、大きくいろんなことが変わったよ。エンジン、シャシー、チーム体制……ウィンドトンネル(風洞施設)もできたし、名実ともにトップチームとなったと思う。今ある課題を解決できるチームというだけでなく、将来もすごく楽しみだよね」とコメントした。
続いて、ホンダがエンジンを供給するスーパーアグリF1チームの鈴木亜久里代表が登壇。参戦2年目となる今シーズンについて次のように語った。「あっという間の1年でした。去年は自分の夢に向かってチャレンジするんだ、という気持ちだったけど、今年はそれを自分の手の中に掴める、という実感があります。2年目のチームとしては、夢を追う立場ではなく、レースをするに足るチームだということを証明しないといけない。全力で2007年を戦っていきます」
スーパーアグリのドライバー・佐藤琢磨選手と、今年から加入したアンソニー・デビッドソン選手も衛星回線で登場。琢磨は、「冬のテストは順調です」と笑顔を見せる。「昨年は参戦前に準備期間がまったくなかったけど、終盤戦では良いレースができた。この1年の成長を活かして、2007年も皆さんの期待に応えられるよう頑張りたい」
デビッドソン選手は、イギリスF3時代にも琢磨選手のチームメイトだったことがあり、気心の知れた中。「アンソニーの加入はチームにとって大きな力になる」と琢磨も嬉しそう。デビッドソン選手も「知っている人がチームにいるということは、ボクにとっても良いことだ。テストドライバーとして長年やってきたボクの経験を生かして、開幕戦のメルボルンまでにパッケージを揃え、ポイント目指して頑張るよ」と語った。
念願の初優勝を果たしたバトンの飛躍が楽しみなホンダ。そしてスーパーアグリも、常にアグレッシブな琢磨が、戦闘力を増した2年目のマシンできっとまた熱い走りを見せてくれるに違いない。また、MotoGPのニッキー・ヘイデン選手の連覇にも期待がかかる。今年もホンダのレースからは目が離せないぞ!
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