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受賞者インタビュー
第十九回 4月15日発売「ゆうれいなんか見えない!」
著者:むらさきゆきやさん インタビュー



――今回のインタビューはむらさきゆきやさんです。よろしくお願いします。

 よろしくお願いします。同期インタビューを見てしっかり準備してきました。完璧です。最初の質問は「小説を書き始めたきっかけ」ですよね?

――いえ、違います。「1巻から小学生のヒロインを登場させ、さらには巫女服を着せるという珍事をやってのけたむらさきさんは、実はロリコンというウワサがあるのですが本当ですか?」です。

 ちょ、なんで最初からやけにヒトを貶めるような質問なんですか!? まぁいいですが……折角ですからここで疑惑を晴らしておくことにしましょう。

 その質問については、こう考えてみるのはいかがでしょうか――初恋というものがありますね。おおむね小学生くらいのときに同じくらいの歳の子を好きになるアレです。
 つまり男子たるもの、一度は小学生くらいの女の子を好きになるわけです。小学生のときに小学生を好きになった人が、大人になっても小学生を好きだからといって、おかしいことは何もないわけです。
 むしろ童心を忘れないという意味で、褒められるべきことです。わずかにも変じゃない。普通のことです。

 また、巫女服については、コンセプトですね。この作品のテーマと言ってもいいです。純粋に完成度を求めた結果、作品のほうから要求する必然的事項として……かわいいですよね、巫女服……導き出されました。

――全然疑惑が晴れてませんが。むしろ本音だだ漏れですが。ちなみに、これまで投稿した作品のなかにも、初恋の名を借りた小学生に恋する物語があったのですか?

 いや、それはないです。『ゆうれいなんか見えない!』の前に書いたのは、女の子が猫に変身してサッカーをするお話でした。荒削りでしたが某文庫の新人賞で2次通過した自信作です。その前は神様が悪い霊能力者に追われて逃げてきたところを格闘バカの女の子が助ける話で……

――ちょっとストップ。猫になってしまう女の子の年齢は?

 え? 中学生ですけど。

――低いですね。

 えぇ!? 中学生はライトノベル読者の年齢としてアリでしょう!? 依みたいに小学生ではないんですよ?
 まぁ……ヒロインの年齢としてはやや低めなのかもしれませんが、意図的なものではないです。

――では、悪い能力者に追われて逃げたという神さまの外観は?

 ……幼女ですがなにか?

――さて、順当に空気も重くなってきたところで、そんなナチュラルにヒロインの年齢がグッと低い作品を、数ある新人賞の中からGA文庫大賞に応募しようと思ったきっかけでもお尋ねしておきましょうか。

 余計な言葉がくっついていますが、ようやくまともな質問ですね。もともとはGA文庫が新人賞を開始したということをあるサイトで知ったことがはじまりです。新しいレーベルでしたから不安だったのですが……でも、縁があってGA文庫で『お隣の魔法使い』を書かれている篠崎砂美先生から「作家を大切にしてくれ、向上心のあるレーベルだよ」と教えていただいたので、投稿してみることにしました。

――ちなみに、むらさきさんのことは作家として大切にしてくれましたか?

 しまったこれも罠だった! ……これにどう答えるかで今後の扱いが変わりそうな気がします(汗)。
 えっと、よそのレーベルに詳しいわけではないので比べることはできませんが……私は作品を書くことに集中できているし、本屋さんでも年々棚が増えているようなので、よい選択だったと思っています。はい。

――依ちゃんの年齢も巫女服の設定も変えられませんでしたしね!

 や、そこは大事なところじゃありませんから!

――では、依ちゃんのことも話題に上りましたし、気になるヒロインのことについても教えてください。

 はい。『ゆうれいなんか見えない!』には、依のほかにも、会長さんと、クラスメイトの美穂さんが登場します。みんなそれぞれ個性的で日常を盛り上げてくれていて……

――会長さん、口絵でいきなり全裸でしたね。

 むしろさっきから質問がいきなりですよね! あれはストーリーの流れ上当然の展開であって、いわゆるサービスシーン的なものではなくて……なんというか……

 つまり、むにゅう先生が素晴らしい仕事をされたということです。

――依ちゃんも、負けじと口絵でスク水ランドセル姿を披露していますが……?

 えーと……スクール水着については熱いメッセージだと受け取りました。「次はこれ!」という。2巻はちょうど夏のお話ですから。しかし、それについては悩んでいる部分もあります。その設定如何によっては、今後の物語の根幹にも人気にも拘わるかもしれない重要事項なので。

――どんな設定ですか? ネタバレにならない範囲で教えてください。

 スクール水着の色は、紺か白か。

――ずいぶん、楽しいお仕事ですね?

 そうですね!

――では最後に、GA文庫でデビューを目指す投稿者と、読者のみなさんに一言お願いします。

 え? あの……まっとうなインタビュー項目がほとんどなかった気がしますが……?

――不満ですか? それでは駆け足でいくつか聞いてみましょう。印税で何を買いますか?

 借金を返します。

――ありがとうございました。

 それだけですか!?

――デビューまでに何作品書きましたか?/GA文庫へは初投稿ですか?/本作の執筆にはどのくらい時間が掛かりましたか? また、一作品執筆するのにどのくらい時間が必要ですか?/本作のみどころを教えてください。PRもありましたらどうぞ~。

 今度はまとめて来た!? えっと……3本です/初投稿です/書き始める前にあれこれ考えるタイプなのでネタを思いついてからが長いです。1年くらい。執筆期間は2~3週間です/みどころはなにを置いてもむにゅう先生の挿絵です。表紙はもちろんですが中もすごいです。ここでは穿いてない疑惑、とだけ言っておきましょう。

 ……はぁはぁ。あとはPRですか? 実は苦手なんです。すみません。読んでいただければ全部わかりますので。ぜひ一度お手にとってみてください。

――本当にお疲れさまでした。では最後に読者のみなさんと投稿者のみなさんにひとことメッセージをお願いします。

 いろいろな方々の助けを借りて、すごく楽しめる作品になったと思います。ぜひ読んで、それで、できれば感想をもらえましたら嬉しいです。よろしくお願いします。

 それと、投稿者の方に。ちょっと真面目なお話になりますが……私が小説を書くのに必要だと思うのは、小説を見てくれる読者だと思います。面白かったところを具体的に挙げて褒めてくれる仲間ですね。作品を読んでくださる方との出会いが、一番大切なのではないでしょうか。

――一期のみなさんは、仲間と言うことでとても仲がいいらしいですね。ということで、ぜひ投稿者のみなさんも新たなメンバーとしてそこに加わってください、ということで、むらさきさんありがとうございました。

 

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