受賞者インタビュー
第二十一回 4月15日発売「ふぁみまっ!」 著者:九辺ケンジさん インタビュー
――よく行くコンビニはどこですか?
え? 家の近くのセブンイ●ブンですが……。
――ある学説によると、「空気を読むことも作家の要件のひとつ」だそうですね。
……え? あ、すみません。僕、何か悪いコトしたんでしょうか? いえ、すみません。
――さて、まずは「ふぁみまっ!」が誕生したきっかけからお尋ねしましょうか。
はい。もともと僕は“つながり”についての物語を書きたいと思っていました。そこでそれをどうやったら作品にのせられるか考えたところ、まず初めに浮かんだのが“家族”だったんです。無償の絆、無償の愛って、とても素晴らしいですよね。
――ある学説によると、「寝言は寝てから言うもの」だそうですね。
……す、すみません。本当にそんな学説あるんですか!?
でも、そう言われると、今さらですがなんだか「かわいい妹」が出発点な気がしてきました。僕は兄と二人兄弟なので、純粋に“妹”というものに憧れがあったんだと思います。自分に懐いてくれる金髪碧眼美少女が、妹としていきなり現れたら最高じゃないですか?
それらの妄想に妄想が積み重なってこの作品ができたのではないかと思います。
――ちなみにかわいい妹ことサブリナは、冒頭からすっぱだかで段ボール箱に詰められて宅配便で送られてきましたよね。なぜあのような登場シーンに?
そ、それは担当さ……え、と……、そ、そこに“浪漫”があったから、ですかね?
――なるほど。それでは、GA文庫に投稿したきっかけを教えていただけますか?
はい。野島けんじ先生から、作品がレーベルに合っているのではないか、と勧めていただきました。
――そういえば、野島けんじさんは、九辺さんにとって師匠だとか……?
そうです。専門学校在校時にとてもお世話になりました。GA文庫では『で・こ・つ・ん★』を刊行されていますが、先生の作品はキャラクターが可愛いですし、読んでいて心がほんわか温かくなります。僕もそういった作品を書いていけたらなと思います。
――ちなみに、受賞の連絡が来たときのお気持ちはいかがでしたか?
それは今でも鮮明に覚えています。まだ選考に残っていたのは知っていたのですが、お電話を頂くまで、まったく受賞するとは思っていませんでした。
「評価シートまだかなぁ」と待っていたら、受賞の電話が来て……その日は興奮して眠れませんでした。携帯電話の着信履歴を見ては夢でなかったことを確認してガッツポーズを作る、それを延々と繰り返していたら、いつの間にか朝になっていました。
――なるほど、裸でガッツポーズを。……これが冒頭のサブリナ裸シーンに繋がったとか?
いえ、服は着てました。
――続いて、お気に入りのキャラクターは誰ですか?
やはりサブリナですね。あの子が妹だったら絶対に嫁にはやりません。むしろもらいます(妹ですが……)。
あ、サブリナに一生懸命対抗しようとする沙希もかわいいので気に入っていますよ。いずなもいいですね。あの胸に挟まれることがゆるされるなら窒息死もやむを得ません。
もちろんソフィアも好きですよ?
――そんなソフィアからメッセージがあります。「受賞したくせに評価シートが欲しいらしいけど、自分からあえて傷付きにいかなくてもいいんじゃない?」とのことです。
……は、はは。彼女の蔑みが、僕をネクストステージへと押し上げます。
――定番な質問ですが、初めてもらえる印税で何を買いますか?
まずはおばあちゃんにカツラを買ってあげたいです! 髪にボリュームが欲しいと言っていましたので。
――でしたら、金髪ツインテールのカツラなどいかがでしょうか。サブリナふうに。
えっと……その行為に得する人がいるとは思えないのですが……。
――新たなサブリナがまたひとり。
生まれません。
――「ふぁみまっ!」というタイトルについてお尋ねします。このタイトルはいったいどういう意味なのでしょうか?
はい。ファミリーの「ふぁみ」に、マフィアの……。
――マフィアの「ま」とか、そういう単純な話ではありませんよね?
も、もちろんです! ゆ、夢は大きく! いつか某歌姫のようにファミリ●マートさんでコラボ商品が売ってもらえたらな、と願いを込めてつけました。「みんな抱きしめて、銀河の果て
――銀河の?
いえ、なんでもありません。調子に乗ってすみませんでした。
――さて、いろいろとお答えいただきましたが、最後に何か言い残すことはありますか?
……言い残す?
――間違えました。最後に投稿者のみなさんと読者のみなさんに何か残したいメッセージをお願いします。血文字で。
……血文字は無理です。
えと、初めまして、九辺ケンジです。GA文庫でデビューを目指す方、僕も一生懸命がんばりますので、一緒にGA文庫を盛り上げていきましょう!
そして読者のみなさま。こんな作者ではありますが、これからも少しでも多く楽しんでいただけるよう、誠心誠意、取り組んでいきますので、どうぞよろしくお願いします!
――以上、九辺ケンジさんでした。2巻もかぷかぷするサブリナや、肌色なサブリナなど、いろいろ期待しています。ありがとうございました。
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