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GA文庫大賞AWARDS

結果発表

第7回GA文庫大賞 優秀賞受賞者発表!

おかげさまで第7回GA文庫大賞は前期472作品、後期847作品、合計1319作品ものご応募を頂きました。多数のご応募ありがとうございました!
ここに第7回GA文庫大賞・優秀賞の選考結果を発表させて頂きます。


優秀賞

ペンネーム 作品名
尾地雫
(受賞時PN 尾地零より改名)
イレギュラーズ・リベリオン 1.王者の紋章
(受賞作品「エンブレメンタルナイツ・ロマンス」より改題。 2015年7 月刊行予定)
七草しえる ご乗車の転生者さまにお知らせいたします
春原煙 サ法使いの師匠ちゃん

奨励賞

ペンネーム 作品名
井上樹 あやかし露天商 ティキタカ
嶋志摩 こちら側の魔法使い
三萩せんや 錠紋抜器ノ秘鍵使イ
柚本悠斗 姉妹と幼馴染の下着事情。

※敬称略・50音順

■総評
第7回GA文庫大賞の最終発表です。
今回の第7回後期よりWEB応募の受付が始まり、結果として前期・後期の応募総数が 1319作品というGA文庫大賞最高の応募数となりました。
これもGA文庫に作品をぶつけてくださった皆さまのおかげ。
多数のご応募、本当にありがとうございました。

そんな多数の応募作の中から選ばれた奨励賞授賞作7本のうち、今回は3作品が優秀賞となりました。
前後期の受賞作品はいずれも高評価で、選考会議では例年以上に様々な意見が飛び交いましたが、見事優秀賞に選ばれた作品はその中でも著者の熱量が強く伝わるものになっていました。

ちなみに第7回の応募分についてですが、平均年齢は28.47歳、下は13歳から上は63歳、さらに海外からの応募の増加など応募者層のレンジがより広くなったのではないでしょうか。
また応募作品の傾向が前期・後期で全く違った印象を受けましたのも今回印象的でした。
前期ではいわゆるバトル物がやや目立った印象だったのですが、後期はいわゆるライトノベルらしいジャンルの作品のほかに、SFやミステリー、歴史ものなどの個性的な作品が目につき、読んでいてそのバリエーションの多さに感心した記憶があります。
これがWEB応募の影響なのかどうか分かりませんが、応募方法を変えることでより多様な作品が集まるようになったのであれば、それは選考するものとして喜ばしい副産物だったのではないかと思います。

次回、第8回前期の応募も始まっています。
ライトノベルという広い無限の可能性を持った海に漕ぎだしていく、新しい才能の応募をスタッフ一同心よりお待ちしております。

優秀賞

イレギュラーズ・リベリオン 1.王者の紋章
(受賞作品「エンブレメンタルナイツ・ロマンス」より改題。2015年7月刊行予定)

PN. 尾地雫

【あらすじ】

帝国暦89年3ノ月。
超自然の力を操る紋章騎士の育成機関――マーテリア騎士学院に第00部隊と呼ばれる史上最強の部隊が誕生した。
ハンティス=ハーミリオンは、その数々の偉業を成し遂げた部隊の一員として活躍していたのだが……
「せんぱい、起きてくださいよぉ……」
「……なんでそんなに俺に構うわけ?」
翌年、二度目の一年生として怠惰な日々を送っていた。
ハンティスが所属するのは、落ちこぼれと揶揄される第29部隊。
ドジっ子ロリ巨乳のマロン、そのマロンを溺愛する毒舌少女シスリーネ、一直線の脳筋娘ミィナ、ナンパ男のヂャンク、と変人が揃う部隊だった。
部隊長を押しつけられたハンティスはしぶしぶながらもメンバーをまとめあげる。
そして落ちこぼれ部隊は徐々に戦果をあげ始めるのだが――。

【選評】

本作の一番大きな特徴は、現在と過去を交互に描写する構成です。
序盤で、優秀な部隊にいたはずの主人公が現在では留年してしまっているという印象的なシーンを提示して読者の興味を引き、何故そうなってしまったかという点を飽きずに読ませることに成功していました。
現在編と過去編それぞれの物語も完成度が高く、終盤で明かされる真実とラストに至るまでの盛り上がりは高い熱量を感じられます。
また、本作は二つの部隊とその他にも多くのキャラクターが登場しますが、計10名以上にも及ぶキャラクターたちを見事に使いこなして物語を形作っている点も高評価でした。

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優秀賞

ご乗車の転生者さまにお知らせいたします

PN. 七草しえる

【あらすじ】

ライフは金貨。金貨が尽きるとライフも尽きる。ここでは、カネは通貨であると同時に「命」でもあるのだ。
主人公シリュウは「金の亡者」などと通称される凄腕のクエストハンター。数々の仕事をこなして大金を稼いでいるが、どのパーティーにも属してはいないし、信用している仲間もいない。孤高の冒険者だった。彼が目指すのは「金貨1億枚」。

そんなシリュウの前に明らかに「初心者」とおぼしき少女が現れる。貧弱な装備であるばかりか、なんと一文無し。ここは死後の世界であり、シリュウたちがいるのは死者たちが乗って旅する銀河鉄道。この世界ではカネを集めるとより良い条件で生前の世界へと「転生=生まれ変わる」ことができる。列車に乗り続けるにもカネは必要で、最低限「乗車チケット」を持っていなければならない。だがしかし、その少女・チユリはチケット代すら持っていなかった。
生前の経験から他人を信じないシリュウであったが、彼は貧困のどん底にいた自分を見捨てた人々を蔑んでもいた。同様に極貧の境遇にあるチユリを見て、最低限の手助けはしてやろうと手を差し伸べるシリュウ。
ここから二人の新たな冒険者ライフが始まった――。


他人を信じることができず、ただ自分のためだけにカネを稼ぐシリュウ。
自分を犠牲にしてでも人のために尽くすチユリ。

凄腕のシリュウと、ちゃっかり知略のチユリ。

なにかと対照的な二人は冒険に乗り出していく。
誰もが「転生」を目指して金貨を集める星空の世界へ。

【選評】

選考過程では「デッドマン銀河鉄道」とも呼ばれていた作品で、こういうキーワードで表現できてしまうほどに特徴がハッキリしていた一本。読み味はMMORPG的なテイストでありながら、舞台が「死後の世界=銀河鉄道がめぐる星々の世界」であり、登場人物たちが「死んでいる」ということで、独特の妙味を醸し出せていた。それぞれのキャラクターに「生前」があったわけで、「死ぬきっかけ」となった事件もある。それがキャラクター描写に深みを与えていて、物語中での動機設定などにおいても便利に活用できている。主人公もヒロインも、同情したくなる「死」を迎えているのだけれど、たんに悲しいだけじゃなく、それがかえって彼らを応援したくなるよう機能しているし、彼らも「転生というゴール」に向かって前進していく。後ろ向きになりがちな「死」という題材で、ポジティブな冒険ワールドとしての「あの世=銀河鉄道」を描き出した、アイデアの絡め方に巧みさが光った作品。

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優秀賞

サ法使いの師匠ちゃん

PN. 春原煙

【あらすじ】

「サ法使い様、僕の師匠になってください!!」

 異世界の落ちこぼれ魔法使いジェラールは、父親の遺した召喚魔法を使い、伝説の「サ法使い」を呼び出すことに成功する。
 伝承では中年の男性であったサ法使いだが、実際に出てきたのは詩子(しいこ)と名乗る可憐な少女だった。
 日本生まれの普通の女子高生を自称し、異世界や魔法、サ法使いについても何も知らない詩子だが、詩子の持つ非凡なコミュニケーション能力に魅せられ、ジェラールは弟子入りする。

 元の世界に帰ることを願う詩子のため、王都で開かれる御前試合への出場を決めたジェラール。その準備のため訪れた王都で、ゴブリン族の美少女ロザリアと出会う。
 ロザリアが巻き込まれたトラブルのせいで、ジェラールと詩子はチンピラと戦うことになるが、詩子が魔法使いを挑発し、怒らせると、魔法使いは魔法が使えなくなってしまう。
 サ法=詐法とは相手を欺き陥れる能力であり、「サ法使い」とは言葉と精神攻撃で魔法を無力化する能力者だった。

 ジェラールは詩子とロザリアの三人で暮らしながら、詩子の考案による遊びのような修行を重ね、ついに御前試合の日がやってくる。
 魔術を無効化する詩子の巧みな話術&交渉術も駆使して、御前試合を勝ち上がるジェラール達。はたして、詩子とジェラールは優勝することが出来るのか!?
 そして、御前試合の裏では、サ法使いを巻き込んだ、邪悪な陰謀が進行していた……。

「人生で最強の力は、コネクションとコミュニケーション。人との接し方が一番重要なの♪」
 “精神攻撃は基本”の外道系ヒロイン詩子が、舌先三寸で無双する異世界ファンタジーの開幕です。

【選評】

 剣と魔法のファンタジー世界に召喚された女子高生が、話術&精神攻撃=サ法(要は詐欺術)で圧倒する痛快な作品。
 落ちこぼれ魔法使い主人公ジェラールの悩みや葛藤に共感しつつ、そんな彼をグイグイ引っ張ってくれる「サ法使い」の詩子は可愛いうえにも頼り甲斐があって、魅力的なヒロインとして描かれています。さらに、サブヒロインのゴブ子は、そんな出来る系ヒロインでは演出できない、別の魅力を備えた純真なキャラとして描かれたうえで、ジェラールと詩子を支えているので、この三人の会話・やり取りだけで心癒され楽しめる内容になっています。
 戦闘シーンでも展開にバリエーションがしっかり描かれており、サ法が単調な出落ちギミックにならないような計算されている点も高評価です。多少強引な展開に見えるシーンもありましたが、それを上回るけれんみの利いた詩子のサ法に読み手ともども騙されたという読後感でした。

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奨励賞

あやかし露天商 ティキタカ

PN. 井上樹

【あらすじ】

 ごくごく普通の高校生・江口海人が某有名サッカーゲームをプレイしていると、部屋の机の引きだしから謎の美少女が現れた。

その少女は奇天烈珍奇な品々を扱う行商「あやかし露天商のティキタカ」だと名乗り、店を開くため、週に数時間ほど海人の部屋を間借りさせてほしいと言ってきた。

 あやかし向けの商売に部屋を貸すなんて……と一度は渋る海人だったが、一か月分の賃料として「モテ薬(試供品のため効果は一日限り)」がもらえると聞く。

「そ、それはその、どう言った効能が」「文字通りでございますよ。とにかく、異性にモテまくり」「う」「あなたを見るだけで、普く全ての異性が濡れます」「う」

「あなたのように十人前にも劣る顔でも、濡れます。濡れてくれます」「うるさいよ」効能を聞いた海人は、結局可及的速やかに部屋を貸すことに同意するのだった。

 賃料として得た「モテ薬」をきっかけに、海人はかつて幼馴染であったクラスの人気者・神倉葵と再び接触することに成功する。最近どこか様子がおかしい葵を救うためにティキタカから奇天烈珍奇な品を売ってもらおうとする海人。だが、クラスメイトであり実はティキタカの店の常連客でもあるシズクは、海人に安易にあやかしと商売をしないよう警告してくる。あやかしとの取引に人間が売ることが出来るのは『人間』そのもので、『人間』を50%以上売ってしまうと完全にあやかし化し、二度と人間には戻れないのだから、と。

 そんなある日、突如葵が行方不明になる事件が起きる。それにあやかしが関わっていることを知った海人は『人間』を売り、力を得て葵を救おうとするが、ティキタカが提示してきた代金は『人間100%分』で――!?

 暇さえあればウィ…改めサッカーゲーム、時にねっとりしながらも愛嬌のある、もっとはっきり言うと大山の○代みたいな声音で様々なあやかしアイテムを提供してくれる不思議な美少女ティキタカと貸主の海人が織りなす、ちょっと不思議なあやかしラブコメディ。

「……ちなみに、水田わ○びも出来ますが?」「聞いて無いから」

【選評】

 机の引き出しから登場するティキタカの、ちょっとシュールでズレたキャラクターが非常にツボでした。あやかしのくせに人間界のサッカーに詳しすぎだろうとか、ウイ○レにはまりすぎだろうとか、突っ込みどころは山ほどありつつも、とても惹かれました。数ある応募作のなかで露天商を扱った作品も珍しく、その点も目を引きました。人間にとって何に使うかわからない商品のなか、一見便利に見えるアイテムを購入する折には「人間」を売らなければならないという点も面白かったです。会話劇が非常にうまく、読み味がとても軽かったので、あっという間に読むことができました。ヒロインの葵も雫も可愛らしかったです。個人的には年頃の娘を持つ葵の母親のノリも良かったです。展開も王道ですが共感が持てました。

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奨励賞

こちら側の魔法使い

PN. 嶋志摩

【あらすじ】

どんな人間にも何かしらの才能はある。
例えば幼馴染の今川早奈の場合、それは「常人を遙かに超えた行動力」。
そして高校生の東圭輔の場合は「あらゆる文字を読むことができる能力」だった。
例え初めて目にする外国の文字であっても……あるいは例え失われた太古の言語であっても。
もちろんそんな能力、普通はだれも信じない。ところが――。

「どうやってその字を読んだの? それは、この世界の文字じゃないのに」

ある日うっかり読んでしまった特殊な文字。
それは藤倉リザが解読を渇望してやまない、“あちら側の世界”の言語だった。
彼女は誰もが認める美少女だが、跳ねっ返りで友達がいない孤高の存在。そして自称“あちら側の世界”の魔法使い……の孫娘。
魔法を学びに祖母の生まれた世界に渡るため、圭輔に祖母の遺産を紐解く手伝いをしろと付きまとう。
その勢いたるや凄まじく、恥じらいも躊躇もなく――

「あなたに魔法をかけるわ。女の子だけが使える魔法よ」

魔法と称し色仕掛けまで使ってくる始末。
その勢いに押され、やがて彼女と行動を共にする圭輔。
ところが彼には、実はもう一つ別の目的があり……?

「手始めに、校内に潜伏する幽霊少女を捕まえるわ。彼女の持つユニコーンの角が必要なのよ!」

嘘吐き少年と不良少女が織りなす、学園ミステリックファンタジー。

【選評】

どんな文字でも読める少年、謎の植物を育てる少女、平気で2ヶ月以上飛び出したまま帰らない幼馴染、学園内ではびこる幽霊騒動など、ちょっと不思議で魅力的な世界観の物語。
その中で繰り広げられる、素直な感情をぶつけるリザと、主人公である圭輔の“あちら側の世界”へ赴くためのドラマは、適度なテンポで開示される新しい情報と、テンションの高い二人の掛け合いも相まって常に物語を飽きさず、評価が集まりました。
またその中に時折挟まれる「幼馴染からの手紙」は物語の全体象を解き明かす重要な鍵。手紙を重ねるにつれ暗示されていく“とある伏線”の絶妙さは、登場人物のみならず、読み手を思わず唸らせるほどの見事さと大胆さ。満足度の高い読後感を感じさせます。

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奨励賞

錠紋抜器ノ秘鍵使イ

PN. 三萩せんや

【あらすじ】

人の心より生じ災いをもたらす「心ノ闇」から街を守る『秘鍵使い』の少年・居抜。
彼は《秘鍵》を使い、同居人である双子の心――《庫》を開け武器を抜き、心ノ闇と戦う日々を送っていた。
その《庫》を開く方法は――なんと少女たちの身体にキスをすることで!?

「どうぞ緋色からしてくださいまし」
「青生から……その……して?」

そんな彼らの日常に現れた転校生の少女・琥珀。彼女は居抜に出会い開口一番。

「私は庫巫女。そして居抜の――将来のお嫁さんです♪」

3人目の《庫》を持つ少女の登場は、居抜の婚約者を巡る騒動に大発展!!
ところが琥珀には、居抜たちには言えないひとつの秘密があり――!

「――いざ、推して参る!」
今宵も、河越の空で闇が散る。

頻度を増す「心ノ闇」の発生で、日常と非日常が交錯する古都を舞台に、
心とカラダが交錯する、トラブル&バトルストーリー!

【選評】

己の唇にある《秘鍵》を、庫巫女たちの身体にある《錠紋》に押し当て、少女から武器を抜く――戦う前にキスをする――という構図はとても魅力的。戦闘前の緊張感も相まって、三人の少女たちの昂ぶる想いを引き立たせます。琥珀の参入に始まる一連の騒動を華やかに彩り、評価が集まりました。
敵である心ノ闇、そしてそれを生み出す妖怪とのバトルも見所の一つ。結界によって閉じられた空間でおこなわれる高速戦闘は、時に激しく、そして時にはちょっぴりエッチに展開され、ドラマを飽きさせません。
クライマックスで明かされる琥珀の抱えていた「秘密」。そしてそこからの居抜の「決断」には強く心動かされ、結末に激しいカタルシスを感じさせる作品です。

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奨励賞

姉妹と幼馴染の下着事情。

PN. 柚本悠斗

【あらすじ】

「創真には妹、羽織の婿になって欲しい」
「婿――!?」
春休みのある日、僕、創馬彰人は意図せず振袖先輩から明るい家族計画を突きつけられた。
この貧乳なに言ってんだろう……と思いつつ話を聞くと、家業である服部呉服店の婿としてなぜか僕をご指名頂いたらしい。
でも、困惑しつつ実はまんざらでもなかったりしている。
だって羽織さんは僕の理想の胸の持ち主……そう、僕は愛するおっぱいを支えたいんだ!

そして僕らは振袖先輩の計らいで羽織さんと二人きりに。
今しかない――婿のことはおいといて、今こそ僕の想いを告白するチャンス!
「僕は、羽織さんの為にブラジャーを作りたい!」
「…………始業式の後、部室にきてください」
まさかの返事に小躍りしてしまう僕。
だけどそれはあまりにもお気楽過ぎたのだ。

迎えた約束の日――僕はもう一度夢を口にする。
「その素晴らしい胸の為に、究極の美の為に、どうか胸を触らせて欲しい!」
「この変態がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
しかしそこにいたのはまさかの別人。
羽織さんの妹であり服部姉妹の三女、七緒さんだった。
これが七緒さんと僕との出会い。
そしてこれを機に、僕は服部姉妹が抱える大きな問題に巻き込まれていくのだが――。

【選評】

最初に受けた印象は、主人公のフェチズムが前面に押し出された変態系のコメディでした。もちろんその要素はあるのですが、読み進めるにつれて見えてくるヒロインたちの人間関係やその解決に至る道筋などに主人公の設定が活かされている上に、盛り上がりどころもしっかり押さえられていて驚きました。そのドラマの上に主人公たちの軽快なかけあいが上手くのせられているので、とにかくテンポよく読み進めることができます。
また三姉妹のヒロインたちはもちろん、主人公を取り巻くサブキャラクターたちも良い味を出しているので、その点も楽しんでもらえるラブコメ作品だと思います。