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「どうぞ」
メイドが差し出したのは、香り高い珈琲。
かたわらのトルテと共に、とまどう客さえ夢心地にいざなう。
庭の一角をすっぽりとガラスで覆った、広くて明るい温室。
その中心でおりなされる、ささやかなお茶会。
少女の所作は優雅で、まるで歳経た女主人のよう。
芝まで届いてない、かわいらしいおみ足を除いては。
「さあ、冷めないうちにお飲みになって」
涼元悠一
(「ナハトイェーガー ~菩提樹荘の闇狩姫~」より)
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