あるいは現在進行形の黒歴史
-殺戮天使が俺の嫁?-
著:あわむら赤光
画:refeia
 妹の妄想がすべて現実化……する……だと!?
「本物のマリスたんだぁー!!」  隣でキテレツな嬌声を上げているのは吉岡楓子。不本意ながら俺、吉岡英二の妹だ。
「アイシャリア姉さまの上乳眼福だあウェヘヘヘヘヘヘ」
 黙っていれば美少女で通る可憐な容姿を持ちながら、なんで頭の中はこんなに残念な仕上がりなのか。そして今、そんな楓子の妄想キャラが、こともあろうに現実化して目の前に……!?
 黒衣をまとった殺戮の天使が無表情のまま俺に告げる。
「英二、わたしと《婚約》しなさい。でないと――殺す」
「なんでそんな話になるんだよ!」
「……殺戮の天使(そういうせってい)だから」
 もう誰か助けてくれえええええ!