月見月理解の探偵殺人3
著:明月千里
画:mebae
「おい、れーくん。オイル塗ってくれよオイル。どさくさに紛れて変なとこ触ってもいーからさ」
 夏休み、理解に誘われて初は、交喙と共に、月見月家の管理する孤島にやってきた。そこには月見月家の眷族たちが集まっていた。
 不老不死と自称する金髪碧眼の少年『情報屋』月見月久遠。盲目の少女『暗殺者』月見月真理。そして《死霊招きの呪歌》という、精神感染する殺人衝動ウィルスを持つと恐れられる『魔物』月見月悪夢。

 海辺で休暇を楽しむ初たちだったが、外界から断絶された孤島の別荘で、理解は初に告げる――
「事件を起こすのは君だ。今回は、そう――君に犯人になってもらう」