戦塵外史 野を馳せる風のごとく
著:花田一三六 画:廣岡政樹
一陣の風のごとく戦場を駆け抜ける赤毛の巨馬。騎乗する偉丈夫が振るうのは、“削り出し”の大槍。それに触れた五人の兵士の首が一度に飛ぶ。彼の名はダリウス。その肉体も、精神も、強さも、全てが破格の男であった。
その彼の内縁の妻アスティアが連れてきたのは、亡国の皇女フィアナ。生ぬるい平和に退屈していたダリウスは即決した。たった五人で一国を奪う……。こんな愉快な話が他にあるだろうか。「ひとつ派手にやろうじゃないか!」