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ニューフェイス一問一答
第三回 10月15日発売「かむなぎ 不死に神代の花の咲く」
著者:沖垣 淳さん インタビュー



◆PROFILE◆

 埼玉県出身。会社勤めのかたわら執筆を志す。祖母より受けた吉野朝の忠臣の家系の血に支えられ、和風ファンタジーの一作を物す。この度、発表の機会を与えられ、初志を貫徹。
 時代劇とネコとホットケーキをこよなく愛し、神道・陰陽道・怪奇現象について目下勉強中。海外ミステリーを愛読。

――日本古来の伝承や言い伝えに基づいた現代和風ファンタジー、という雰囲気の色濃い本作ですが、こういった世界観を扱おうと思い立ったきっかけなどありましたら、教えていただけますか。

 これはあとがきの方にも書いてあるのですが、何度も書き直した結果、あそこに辿りついたようなものです。最初はオカルトで、黒魔術とそれを阻止するエクソシストの秘密団体のような話だったのですが、資金をどうするんだろうと、そういう現実的なことを考えてしまったんですね。悪霊祓いをしてお金を得るなら、それは商売ですよね。そうすると企業法人なんだろうか、それとも宗教団体か? そういう特殊な商売の団体を現代日本に当てはめて違和感のない設定にするにはどうしたらいいのか――と考えているうちに、ふと国家公務員で一子相伝で隠密同心みたいなのはどうだろう、と思ったのが切っ掛けです。

――随分と大きな方向転換だったのですね。

 ええ。どれだけ働いても月給制の悪魔祓いというのが、気に入ってしまって、そこから考えを進めていきました。でも、国家公務員で一子相伝てどんな省庁なのか。有り得ないじゃないですか。もし、そういう不思議な存在があっても許されるような省庁があるとしたら、それは宮内庁しかないんじゃないか、と思って。実際は知りませんが、秘密めいているじゃないですか、他の省庁より。

――たしかに、非公開の記録とか行事があってもおかしくない気はしますね。

 そうですよね。で、そこで一子相伝で隠密同心? となったら、陰の存在だなぁ、と。さらに陰の存在ってなに? と考えたときに、三種の神器が三種類の異能をもつ人間だったら、という発想になりました。

 あとはもう、三種の神器は鏡と剣と勾玉ですから、鏡と勾玉が女系で、剣が男系。三種類あるからイメージカラーは赤・青・黄色で、炎と水と光とポンポンポンと決まっていったんです。

――なるほどよくわかりました。作品の見所・アピールポイント・こだわった点などを教えていただけますか。

 主人公はともかく、ヒロインの可愛さにはこだわりました! そして着物! あとはひとつのアクションが次のアクションにいかに自然につながるか、ですね。それと、基本が赤青黄色なので、小説ではありますが、イメージした時に派手になるように気をつけました。

――最後に読者のみなさんに一言お願いします。

 いろいろつたないところがあるかも知れませんが、青春の半分くらいは叩き込んであるので、楽しんでいただけたら幸いです。

 

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