受賞者インタビュー第四十二回 第5回GA文庫大賞《奨励賞》受賞作「魔王と姫と叡智の書」、12月15日発売「魔王と姫と叡智の書」 著者・霜野おつかいさんインタビュー
この度は受賞おめでとうございます。ということで、まずはGA文庫の読者さんへ着任のごあいさつをどうぞ。
はい! 佐世保鎮守府所属の霜野おつかい提督と申します。秘書艦は金剛改で、現在主に北方海域におけるキス島撤退作戦を遂行中でして――
――は置いておいて、自己紹介をどうぞ。
あ、はい (´・ω・`) 第5回GA文庫大賞にて奨励賞をいただきました、霜野おつかいです。よろしくお願いします。面白いことをどんどん言っていきます!
――滑落フラグいただきました。ではさっそく面白いほうの自己紹介をどうぞ!
え? え?
――どうぞ!
(打ち合わせと違いますが!?)
――ふむふむ、アドリブはきかない、と。
これが新人への可愛がりか……恐ろしい世界ですわ(´・ω・`)
――それでは、この作品を書こうと思ったきっかけを教えてください。
はい。応募原稿は個人で発行した同人誌がもとになっています。オリジナル系の同人誌即売会に出るために何か書こうと思ったのが始まりです。
――なるほど、元は同人誌だったんですね。
最初はまともなファンタジーを書くつもりだったのですが、展開に詰まって悩んだ末に「同人誌……ファンタジー……魔王……これだ!」と天啓がくだり、その勢いでこの作品を書き上げました。
――これだ!というところ、もうすこし詳しくお聞かせ願えますか?
引き出せるネタが幅広いかな、と思ったんです。ファンタジーのお約束ネタ、オタクネタ、それらを悪魔合体させたネタなどなど……詰まっても多分どうにか書けるだろう!という皮算用でした。実際書きながら次の展開を決めていきました。ぶっつけ本番です。
――応募原稿に執筆中の苦労、注力したポイントなんかはありますか?
読んだ方がどうしたら楽しんでくれるだろうかと、その辺りを意識しました。また、テーマがテーマなだけに下ネタ多めですが、下品さよりもコミカルさを押し出す形になるよう気をつけました。
――下品さよりもコミカルさ、ですね! たしかにそういう仕上がりになってますね。それではGA文庫大賞に応募を決めた理由などはありますか?
同人誌として発表済みの原稿でも受け付けてくれる公募先を探していたところ、ちょうどニャル子さんを読んでいた友人がGA文庫大賞を勧めてくれました。
――なるほど、そういう経緯だったんですね。
しかも調べると同人誌原稿を受け付けてくれるだけでなく一次審査落ちでも評価シートをいただけることが分かり、そのお得感にやられてしまいました。
――でも結果として受賞なさったので評価シートは見てないですよね。
あ……。そうです!『叡智の書』の元原稿と一緒にもう一本送ったじゃないですか! その評価シートをください! それで野望は叶うんです!
――評価シートはもういらないはずです。これからは読者の皆様が評価をしてくださるのですから。
それもそうですね。(あれ? 言いくるめられてる……?)
――刊行にあたって、編集部となにを相談しましたか?
キャラクターの軸について相談させていただきました。元原稿だと本当に思いつくまま自由気ままに行動していたキャラクター達に、目的だったり信条だったりを付与したいなと思っていたので。
――ほかにも応募原稿から変更があったポイントはありますか?
一番大きい変更点としては各キャラクターに名前がつきました。元は魔王や姫などと、役職で呼び合う形を取っておりました。あとは後半の展開にテコ入れしたり、メインキャラクターを一人増やしたり、ヒロイン・アンジェの可愛さを押し出す描写をてんこ盛りにしたり……挙げるとキリがありません。編集長や担当さんのアドバイスのおかげで全体的にかなり改善できました。
――応募原稿にはたしかにキャラ名がありませんでしたね。
キャラクターの名前はわりと単純に決めています。魔王ディーは“読者”のDですし、姫アンジェは天使から。設定は書いているうちにそれぞれ個性が出てきました。
――なかでもお気に入りのキャラはいますか?
もちろん触s……全員です! 書いて動かして、とても楽しいです。
――触手?
まさかキャラクターデザインされると思っていなかったので、担当さんの無茶振りもさることながら、Syrohさんのお仕事ぶりにも驚きでした(笑)
――お名前が出たので、イラストレーターさんのSyrohさんについてお願いします
本作のテーマ的にも、可愛らしくアダルティーな絵も得意な方にお願いしたい! と担当さんと当初から話し合っておりました。なので、作風がドンピシャなSyroh先生に決まった時は本当に嬉しかったのを覚えております。アンジェは無邪気可愛らしくディーはかっこよく……触手も大変うねってテカって大増量で感激です。本当にありがとうございますSyroh先生!
――ところで作品の見所、アピールポイントやこだわりなどはありますか?
気楽に読める作品を目指しました。キャラクターたちのやりとりに笑って楽しんでいただければ幸いです。
――楽しい会話のやりとりは大きな見所ですね。続いて読者さんへの一言をどうぞ!
あらすじに(汁多め)などと妙な単語が紛れ込んでおりますが、れっきとした胸キュンなラブコメです。どうぞよろしくお願いします! まったく誰ですかね(汁多め)なんて言い出したのは。
――おつかい先生ご本人ですが。
え?
――応募時原稿のあらすじで既に(汁多め)って書いてありましたからねー。
確認しました。本当に書いてありました。記憶にありません。
――担当に罪をなすりつけないように。
申し訳ございません。お詫びにこのローションをどうぞ。
――(ローションを流しに捨てながら)GA文庫大賞への応募志望者に一言お願いします。
継続は力なりです。私自身投稿歴は短いですが、数年は趣味として文章を書いておりました。無理なく楽しく続けることが何よりも大事だと思います。
――本日はありがとうございました。続いて、そろそろ面白いほうのインタビューをお願いしてもいいですか?
すみませんそろそろ遠征組が帰ってくるんです! この辺で失礼させていただきます! ありがとうございました!!
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