受賞者インタビュー第五十四回 第七回GA文庫大賞《奨励賞》受賞作、11月15日発売「一刀両断のアンバー・キス」 著者・三萩せんやさんインタビュー
――それでは自己紹介をお願いします。
はじめまして、三萩せんやです。17歳の女子高生ですよろしくお願いしますっ☆
――開始早々、年齢やら職業やらの詐称はやめましょうね。
心は永遠の17歳なんですよ! 作家用のペンネームがアリなら、作家用の年齢もなんら問題はないはず……それに「現役女子高生作家っていう肩書きは売れるぜげっへっへっ」って担当さんが言ってた!
――言ってませんよね? 一言も?
ごめんなさい持病の虚言癖が(土下座)
あ、あの、ご立腹でしたら、どうぞこちらを……
――ええと……何で私に鞭を渡すんですか(蔑んだ目)
担当さんの標準装備的な? 何だかわたしの呼吸がハァハァしちゃうんですけど……///
――いっそ息の根を止めて差し上げましょうかとも思いましたが、インタビューが進まなくなるので止めておきます。……さて、気を取り直して。まずはどのようなきっかけからこの作品を書かれたのでしょうか。
ヒロインを喘がせても成人用の棚に置かれずに済む健全なラノベを書きたかったんです。そうして考え抜いた結果、可愛い女の子が快感に身悶えしている姿を至って合法的に書くにはこれしかない!と思って。これをウリにしよう!と思って。
――それ、最初は曖昧だった気が……。
すみません、正直、修行不足で……しかし、そんなわたしの意識改革をしてくれたのが――その鞭!(尊敬のまなざし) おかげでヒロインたちがよりエロ可愛くなるように修正できたと思います。
――鞭とセットにされて微妙な気持ちです……。本作は選考時からヒロインがとても可愛かったということは覚えています。お気に入りのキャラは誰でしょうか?
主人公の婚約者候補の全ヒロインを押したいところですが、メインヒロインの琥珀ですね。主人公一筋の、健気で一生懸命な女の子っていうのが推しポイントです。胸も性格もやわらかい子なので、いっそわたしが嫁に欲しい。
――彼女のいじらしさも改稿でより増しましたね。あと、露出シーンも。
ええ。前述の意識改革前は、コンセプトの割にヒロインの露出は少なくて……で、改稿で増やしたのですが、そのお陰でイラストを担当された珈琲猫先生に素晴らしくえっちな口絵を描いていただけたので、それだけでも大正解だったのではないかと思います!
――そんな本作の見所は?
肉食系ヒロインたちが主人公をめぐって節操無く迫っていくところでしょうか。お気に入りの女の子を見つけていただいて、そのドタバタ具合を楽しんでもらえたら嬉しいです。
――担当も嬉しいです。それでは次にGA文庫大賞に応募された経緯を聞かせてください。
初恋で失恋して大雨の中で号泣している時に、すごく優しい声をかけてもらったんです。それでもうそこで好きになっちゃって。振り向いてもらえるまでアタックし続けるしかないなって……
――……あの、頭が痛くなるくらいに全然訳が分からないのですが。
あっはい、すみません(土下座) ……鞭、使いますか。
――使いません。それより真面目にお話ししましょうよ。
えー……『超自信があった処女作が他賞で一次落ちして心が複雑骨折かっていうくらいに打ち砕かれて、涙で明日が見えなかったそんな時。GA文庫大賞に出していた2作目が一次通過しました。結局二次落選でしたが、その時いただいた評価シートがとても丁寧で……あと、単純ですけど「次回作に期待します」のシート中の一文がすごく嬉しかったんです。それでもう、ここに送り続けようと思いました』という感じです。
――最初からそう言ってくださいよ……。結構長いこと投稿されていたようですね。
投稿歴自体が5年なんですが、GA文庫さんに送り続けている年数もそれくらいで……第2回から、複数作品投稿したりもして、送った作品数は受賞作で9作目でした。超一途ですよねー。
――その割によそでも受賞されてますよねアナタ。
ギクッ。そ、それはそれ、これはこれ……
服従の証に、どうぞこの鞭で鞭打ち100回でも200回でも(平伏)
――しませんって。では最後に、GA文庫大賞へ応募を検討されている投稿者の方に一言お願いします。
出版社や編集さんとのご縁を信じて作品を投稿してください。一度でだめなら二度、三度と……そうしてあなたを見つけてくれた担当さんは、きっと飴と鞭であなたの作品づくりを支えてくれるはずです! 飴と、鞭で!!
――ここでも無理やり鞭をねじ込んでくるとは……突っ込みきれないのでこの辺で。本日はありがとうございました。
あれっ、ご褒美の鞭は……?
――ご褒美は飴でしょうが。まあ、あげませんけどね。解散。
ほう、焦らしプレイってやつですね。それもまた一興。
――(駄目だこいつ……早く何とかしないと……)
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