2022年1月発売!!
奇世界トラバース
~救助屋ユーリの迷界手帳~
(原題「ダンジョン・ウォーカー ~とある救助屋の冒険日誌。または、剣も魔法もチート能力もないタイプのダンジョン攻略譚~」)
紺野千昭 イラスト:大熊まい
門の向こうは未知の世界-迷界(セフィロト)-。
ある界相は燃え盛る火の山。ある界相は生い茂る密林。
神秘の巨竜が支配するそこに数多の冒険者たちが挑むが、生きて帰れるかは運次第――。
そんな迷界で生存困難になった者を救うスペシャリストがいた。彼の名は「救助屋」のユーリ。
「金はもってんのかって聞いてんの。救助ってのは命がけだぜ?」
一癖も二癖もある彼の下にやってきた少女・アウラは、迷界に向かった親友を救ってほしいと依頼する。
「私も連れて行ってください!」
目指すは迷界の深部『ロゴスニア』。
危険に満ちた旅路で二人が目にするものとは!? 心躍る冒険譚が開幕!
受賞者コメント
初めまして。このたび第13回GA文庫大賞にて金賞をいただきました、紺野千昭と申します。
まずはこの場をお借りして、選考関係者の皆様ならびに支えてくださった家族や友人たちに御礼申し上げたいと思います。本当にありがとうございました。
さて受賞作の話ですが、今作は自分の好きなものを詰め込んだファンタジーです。巨大生物から逃げ回ったり吹雪の中を歩いたり焚火を囲んでお粥を煮たりリュックに荷物を詰め込んだりします。……とか書いてると場合によっては某ダンディな秘境ハンターが作者だと勘違いされそうですが、あくまで家の中で妄想するのが好きなだけのインドア派です。虫とか絶対無理なので。
それはさておき、こうして好きなものを書くのは楽しい反面、書きたい理想と現実に持っている筆力との乖離で苦しかったりもします。「これはこういう感じでこういう風に書きたいのになんでこうなっちゃうんだ」という感じで、まあ既に筆力不足でうまく書けていないのですが、なんとなくニュアンスはわかっていただけるかと思います。好きなものを書くだけじゃなく、好きなものを思い通りに書けるよう、今後ももっともっと精進したいと思います。かなり先は長そうですが、何卒末永く見守っていただければ幸いです。
2022年1月発売!!
ブービージョッキー!!
有丈ほえる イラスト:Nardack
19歳の若さで日本最高峰の重賞競走・日本ダービーを制した風早颯太。
しかしそんな栄光も今は昔。勝てなくなり、ブービージョッキーと揶揄される颯太の前に現れたのは――
「この子に乗ってくれませんか?」
可憐なサラブレッドを連れた、超セレブなお姉さんだった!?
「わたしが下半身を管理します!」
「トレーニングの話ですよね!?」
美女馬主・美作聖来&外見はお姫様なのに中身は怪獣の超優良血馬・セイライッシキ。ふたりのセイラに翻弄されながらも、若き騎手は見失っていた情熱を取り戻していく。
「あなたのために勝ってみせます」
萌えて燃える、熱狂必至の競馬青春コメディ。各馬一斉にスタート!
受賞者コメント
有丈ほえるです。
この度、「ブービージョッキー!!」が第13回GA文庫大賞にて銀賞を賜りました。
まずは選考に携わっていただいた皆様方、本当にありがとうございました。
ライトノベルの賞で競馬を題材とした作品を受賞させてしまうなんて、GA文庫編集部には穴党が多いのではと推察しています。
私が競馬に初めて触れたのは3年前――アーモンドアイという愛らしい瞳をしたサラブレッドに魅了されたことがきっかけでした。
そして、彼女がその年の牝馬三冠を達成したころ、競馬をテーマにしてライトノベルを書けないかと思い立ちました。
それからは、丸2年取材の日々でした。
その結果、「この世界には、物語にすべき豊かなものであふれている」と確信しました。
そんな直感だけを信じて書きあげたのが本作品です。今、ふり返ると実に難産でした、はい。
「ブービージョッキー!!」はスランプに陥った最年少ダービージョッキーが、運命のサラブレッドと馬主に巡り合い、再び立ちあがろうとする物語です。
今まで、私が目にしてきたすべてを詰めこみました。競馬を知っている人にも、まったく知らない人にも楽しめる内容になっていると自負しています。
どうか、この物語があなたに届きますように。
よろしくお願いします。
2022年1月発売!!
恋を思い出にする方法を、
私に教えてよ
(原題「恋食らいのシュガースパイス」)
冬坂右折 イラスト:kappe
才色兼備で人望が厚く、クラスの相談事が集まる深山葵には一つだけ弱点がある。それは恋が苦手なこと。
そんな彼女だったが、同級生にして自称恋愛カウンセラー佐藤孝幸との出会いで、気持ちを変化させていく。
「俺には、他人の恋心を消す力があるんだよ」
叶わぬ気持ち、曲がってしまった想い、未熟な恋。その『特別』な力で恋愛相談を解決していく彼との新鮮な日々は、葵の中にある小さな気持ちを静かにゆっくり変えていき――。
「私たち、パートナーになろうよ?」
そんな中、孝幸が抱えてきた秘密が明かされる――。
「俺は、生まれてから一度も、誰かに恋愛感情を抱いたことが無いんだ」
これは恋が苦手な二人が歩む、恋を知るまでの不思議な恋物語。
受賞者コメント
初めまして。この度、第13回GA文庫大賞にて銀賞をいただきました、冬坂右折です。
まずは、謝辞を。拙作の選考に関わって下さった方々へ、厚くお礼申し上げます。
未熟者の新人でございますが、少しでも関わって下さる方々へ、良い結果をお返しできるように精進していこうと思います。
拙作はいわゆる恋愛小説ですが、少々奇妙な味つけの物語となりました。
さながら、メロンパフェを生ハムで巻くような物語ですが、どうにかこうにか皆様の目に触れられる機会を得られて、光栄の至りです。
思えば、最初に物語を書き始めたのは中学二年生の時でした。
授業の課題で作った小さな物語を、隣の席のクラスメイトがとても褒めてくれたことが嬉しかったのです。
その喜びが始まりとなって、私は幾つもの物語を生み出し、奇声を上げながら黒歴史として葬ってきました。
当時、妄想溢れる中学生であった私が作り上げた物語は、高校生の私には耐えられなかったので、そこで一旦、歴史をリセットしたのです。火葬しました。
その後、当てもなくふらふらとさ迷いながらも、物語を書き続けて、ようやく今、ここに居ます。
皆様に届ける物語が、少しでも幸いな物であれるように努めていきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
2022年1月発売!!
コロウの空戦日記
(原題「XX44-コロウの空戦日記-」)
山藤豪太 イラスト:つくぐ
「死はわたしの望むところだ。私は“死にたがり”なのだから」
あまりにも無為な戦争の、絶望的な敗勢の中で、とある事情から「死ぬため」に戦闘機乗りになった少女コロウ。配属されたのは、「死なさずの男」カノーが率いる国内随一の精鋭部隊だった。
圧倒的な戦力差で襲いくる敵爆撃機。危険を顧みない飛び方を繰り返すコロウを、仲間たちは「生」につなぎとめる。彼らの技術を吸収し、パイロットとして成長していく彼女はいつしか“大空の君”として祭り上げられるほどに――
あるべき“終わり”のために戦う戦闘機乗りたちを書き記す、空戦ファンタジー開幕!
受賞者コメント
初めまして。この度、第13回GA文庫大賞にて銀賞をいただきました山藤豪太と申します。
大変栄誉ある賞を頂き、GA文庫編集部の皆様をはじめ、選考に携わった全ての方々に厚くお礼申し上げます。
突然ですが、作品は作者にとって我が子です。
今回、受賞となりました『コロウの空戦日記』が生まれたのは今から約10年ほど前になります。生まれたはいいものの当時の私は分量を全く気にしていなかったので、初稿のこの子はボリュームが多過ぎてどこにも応募ができない代物となっていました。結果、この子は眠らせておくしかないとなりました。
私はどうにかこの子に日の目を見せてやりたいと思い、今から7年前に軽量化の改稿を行いました。しかしそれでも分量が多く、賞に応募することはできませんでした。けれども私は諦めませんでした。今から4年前に、もう一度、軽量化を行ったのです。だが、それでも駄目でした。分量がまだ応募の規定枚数を超えてしまうのです。
この子を眠らせておくしかない日々が続くことになりましたが、ある日、私は思い付きました。この小説を日記という形式に改めてしまったらどうだろうか、と。早速私は実行に移したところ、原稿枚数は規定を下回り、賞に応募できるようになったのです。
そして今回のような栄えある賞を受賞することができました。
作者にとって作品は我が子です。私のように我が子を信じ、見放すことなく、目にかけ続けていれば道が開けることはあります。ですので我が子を持つ皆さん、その子を大切にしてあげてください。出来るだけチャンスを与えてあげるようにしてください。
という訳で、そんなこんながあった上で世に出ることとなりました我が子となりますので、皆様ここは一つよろしくお願い申し上げます。
2021年7月発売!!
ただ制服を着てるだけ
(原題「かげひなたになる」)
神田暁一郎 イラスト:40原
同居相手は19歳 彼女が着てる制服は、ニセモノ。
若手のエース管理職として働く社畜 堂本広巳。
日々に疲れていた広巳は、偶然から関係を持った少女 明莉が働く、ある店にハマってしまう――
「今日も……抜いてあげるね――」
そんな毎日の中、休日の職場トラブルで呼び出された広巳を待っていたのは、巻き込まれていた明莉だった!?
「私行くとこないんだよね―― お願い、一緒に住ませて!!」
突如始まった同居生活の中、広巳と明莉は問題を乗り越え、二人で新たな道へと歩み始める。
社畜×19歳の合法JK!?
いびつな二人の心温まる同居ラブストーリー、開幕。
受賞者コメント
初めまして、神田暁一郎と申します。
この度、第13回GA文庫大賞にて金賞をいただきました。
まず、選考に携わった全ての方々に厚くお礼申し上げます。
受賞作の『ただ制服を着てるだけ』は、あらすじや選評でも書かれている通り、ライトノベルのラブコメとして少々イレギュラーな作品となっております。
それでもこうして受賞まで至れたのは、自分がどうしても書きたかったテーマを全力で書き切れた、その結果だと作者なりに思っています。
敬愛する詩人、故・茨城のり子さんが、エッセイでこんなことを言っています。
「自分の思いを深く掘り下げてゆくと、井戸を掘るように掘り下げてゆくと、地下を流れる共通の水脈にぶちあたるように、全体に通じる普遍性に達します。それができたとき、はじめて表現の名に値するといえましょう」
この作品を書き上げたとき、「達した」という確かな手応えを感じました。
一人でも多くの人たちと、同じ水脈を共有できたらいいのですけど。今はただ、そうなってくれることを祈るばかりです。
最後にもう一度、ここまでお世話になった関係者の方々に感謝の言葉を言わせて下さい。
ありがとうございました。恩は結果で返せたら、と思います。
これから、どうぞよろしくお願いします。
2021年7月発売!!
どうか俺を放っておいてくれ
なぜかぼっちの終わった高校生活を彼女が変えようとしてくる
(原題「ぼっちの俺は終わった高校生活を変えられない」)
相崎壁際 イラスト:間明田
恋、友情、輝かしい青春。そんな期待に胸を膨らませた俺の高校生活は――結局ぼっちのまま終わった。そして迎えた卒業式前日……。
「死なないで! 七村くん!」
モデル顔負けの美人・花見辻空をかばい、俺はトラックに轢かれて人生の幕を閉じた……はずだった。
「神様の気まぐれかもね」
しかし、その事故を機にどうやら俺は同級生の花見辻と一緒に高校一年生の入学式に戻ってしまったのだ。
二度目の高校生活は輝かしい青春など期待せず大人しくぼっちで過ごそうと思いきや……彼女から望んでもいない提案が。
「ぼっち脱却、私が手伝ってあげる」
この物語は俺が二度目の高校生活で送る、最悪で最高の青春ラブコメだ。
受賞者コメント
どうも初めまして。第13回GA文庫大賞にてガンガンGA特別賞をいただきました、相崎壁際と申します。
まずは選考に携わってくださった全ての方々に、心よりお礼を申し上げます。日の目を見ずに選考という海の藻屑に消えた自分の過去作たち(長編14作)も、草葉の陰で喜んでいることでしょう。
今作は自分の好きなモノを詰め込んだ青春ラブコメです。二度目の高校生活もぼっちで過ごそうと思っていたのに、命を救った同級生は友達を作らせようとしてくるし、ギャルの秘密は知っちゃうし、委員長はお節介を焼いてくるし……みたいな。ラブコメっていいですね。
試し読みの文章から学校生活への恨みつらみを感じ取る方がいるかもしれませんが、それは気のせいです。学校生活に複雑な感情を持っている方もそうでない方も楽しめる作品に仕上がっております。
担当編集氏には何かとご迷惑をかけておりますが、今後もどうか生ぬるい目で見守っていただけたら幸いです。褒めたら伸びるタイプ……かどうかはわかりませんが、褒められたいお年頃だそうですよ。
受賞作一覧・紹介
前期
ただ制服を着てるだけ
(原題「かげひなたになる」)
神田暁一郎 イラスト:40原
2021年7月発売予定
後期
奇世界トラバース
~救助屋ユーリの迷界手帳~
(原題「ダンジョン・ウォーカー ~とある救助屋の冒険日誌。または、剣も魔法もチート能力もないタイプのダンジョン攻略譚~」)
紺野千昭 イラスト:大熊まい
2022年1月発売予定
前期
コロウの空戦日記
(原題「XX44-コロウの空戦日記-」)
山藤豪太(受賞時PN:幼心) イラスト:つくぐ
2022年1月発売予定
後期
ブービージョッキー!!
有丈ほえる イラスト:Nardack
2022年1月発売予定
後期
恋を思い出にする方法を、私に教えてよ
(原題「恋食らいのシュガースパイス」)
冬坂 右折 イラスト:kappe
2022年1月発売予定
前期
どうか俺を放っておいてくれ
なぜかぼっちの終わった高校生活を彼女が変えようとしてくる
(原題「ぼっちの俺は終わった高校生活を変えられない」)
相崎壁際 イラスト:間明田
2021年7月発売予定