ええっ!? わたしが『聖王の御子』ってどーゆうこと?
"「これは……!?」
エリナの家へ向かっていたカナーンは、立ち止まり地面を見つめた。まだ新しい馬の蹄の跡や、馬車の轍がそこにあったからだ。
「まさか、エリナを狙った何者か!? でも『名もなき勇者』がその辺の盗賊に負けるとは思えないし……」
気配を殺しそっと屋敷へと近づくカナーン。すると大きな悲鳴が――。
「エリナっ……!!」
「か、カナちゃん! 助けて……!」
そこに居たのは賊――などではなく、艶やかなプラチナピンクの髪を二つに束ねた愛くるしい少女で!? この娘はいったい誰!? 魔王どころか、今度はなぜか聖王の御子と間違われ――熱い友情パワーの第2弾!!"