「その特別な力は、恋に傷ついた人たちを救う魔法みたいだね」
これはどうしようもなくなった恋を終わらせる恋愛相談。
恋心を食べる少年と恋が苦手な少女の不思議な恋物語、その続き。
「つまりはいつも通りの恋愛相談?」
「そうだ。いつも通りの、一筋縄ではいかない恋愛相談」
恋心を食べる異能を持つ佐藤孝幸と、才色兼備だけど恋愛弱者な深山葵。
奇妙な縁から孝幸と供に恋愛相談を受けることになった葵の前に、
セーラー服姿でどこか存在感の希薄な少女《氷室礼菜》が現れる。
「わたしは誰からも認識されないの」
彼女も、孝幸と同じく魔女から異能を授けられた少女で、
過去に置いてきたはずの叶わない恋心を抱えていた――。
「安心しろ。未練がましいアンタの恋だって、俺が食ってやる」
これは恋が苦手な二人が歩む、恋を知るまでの不思議な恋物語。