「さすが殿下! これが狙いとは!」
「どこまでもついて参ります!」
「殿下!」「殿下!」「殿下!」「殿下!」
『(一体どうしてこうなった!?)』
資源も人材も兵力もない弱小国家を背負うことになった若き王子ウェイン。文武に秀で、臣下からの信頼も厚い彼にはひそかな願いがあった。
「国売ってトンズラしてえええ!」
そう、王子の本性は悠々自適の隠居生活を目論む売国奴だったのだ!
だが、大国に媚びを売ろうと外交すれば予期せず一方的に利益を手にし隣国との戦争で程よく勝とうとすれば大勝利。名声は上がるが売国は遠のき、臣民はイケイケ状態で退くに退けない!?
ウェイン・サレマ・アルバレスト
ナトラ王国王太子。病に倒れた王に代わり摂政となった。その優秀さゆえに自国のダメっぷりを誰より理解しており、あまり王様業をやる気がない。
ニニム・ラーレイ
ウェインの補佐官をつとめる少女で、幼い頃から気心の知れた仲。ウェインは彼女を『自分の心臓』と呼ぶほどに全幅の信頼を置いている。
フラーニャ・エルク・アルバレスト
ナトラ王国王女。兄であるウェインのことを心から尊敬しており、自分も王族として兄の助けになりたいと勉強中。ニニムのことも実の姉のように慕っている。
ロウェルミナ・アースワルド
ウェインとの縁談話が持ち上がったことで、ナトラ王国にやってきたアースワルド帝国の第二皇女。ウェインの帝国留学時に、同級生として面識がある。
天才王子の赤字国家再生術11
~そうだ、売国しよう~
著:鳥羽徹 イラスト:ファルまろ
定価:640円+税
「この帝位争奪戦を終わらせます」
兄皇子達の失点を好機と捉え、一気に勝負を仕掛ける帝国皇女ロウェルミナ。
しかし兄皇子の陣営には帝国士官学校時代の友人、グレンとストラングの姿があり、彼らもまた起死回生に打って出ようと試みる。
かくして政略と戦略が入り乱れ、各陣営が削り合う中、それに呼応してレベティア教と東レベティア教も動き出し、更にはウェインも舞台に介入すべく帝国へと踏み入ることで、いよいよ大陸東部の混迷は頂点を迎える。
ただ一つの至高の座に就くのは、果たして誰になるのか。吹き荒れる戦乱の嵐。
大陸の歴史を左右する転換点となる第十一弾!
天才王子の赤字国家再生術10
~そうだ、売国しよう~
著:鳥羽徹 イラスト:ファルまろ
定価:640円+税
ウルベスでの独断専行が家臣達の反感を買い、しばらく国内で大人しくすることにしたウェイン。
その矢先、大陸西部のデルーニオ王国より式典への招待が届き、妹のフラーニャを派遣することに。
しかしそこでフラーニャを待ち受けていたのは、数多の思惑が絡み合う国家間のパワーゲーム。一方で国内に残ったウェインの下に、大陸東部にて皇子達の内乱が再燃という報せが届く。
「どうやら、東西で両面作戦になりそうだな」
グリュエール王の失脚。皇子達の陰謀。東レベティア教の進出。野心と野望が渦巻く大陸全土を舞台に、北方の竜の兄妹がその器量を発揮する、弱小国家運営譚第十弾!
勢力争いの渦中で天才王子の本領発揮!?
大人気の弱小国家運営譚、第九弾!
天才王子の赤字国家再生術9
~そうだ、売国しよう~
著:鳥羽徹 イラスト:ファルまろ
定価:640円+税
「よし、裏切っちまおう」
選聖侯アガタの招待を受けウルベス連合を訪問したウェイン。そこでは複数の都市が連合内の主導権を巡って勢力争いに明け暮れていた。
アガタから国内統一への助力を依頼されるも、その真意が自分の長期間拘束にあることに気が付いたウェインは連合内への積極的な介入を開始。それは連合内のしきたりや因習、パワーバランスを崩し、将来に禍根を残しかねない策だったが――
「でも俺は全く困らないから!」
ノリノリでコトを進めるウェインだが、連合内での予想外の反応は、ニニムまでも巻き込み始め!? 大人気の弱小国家運営譚、第九弾!
『コウモリ外交を全力で貫く……!』
天才王子の謀才が
大陸全土を巻き込み始める第八弾!
天才王子の赤字国家再生術8
~そうだ、売国しよう~
著:鳥羽徹 イラスト:ファルまろ
定価:640円+税
選聖会議。大陸西側の有力者が一堂に会する舞台に、ウェインは再び招待を受けた。それが帝国との手切れを迫るための罠だと知りつつ、西へ向かうウェインの方針は――
「全力で蝙蝠を貫いてみせる!」
これであった。
グリュエールをはじめ実力者たちと前哨戦を繰り広げつつ、選聖会議の舞台・古都ルシャンへと乗り込むウェイン。だが着いて早々、選聖侯殺害の犯人という、無実の罪を着せられてしまい!?
策動する選聖侯や帝国の実力者たち、そして外交で存在感を増していくフラーニャ、天才王子の謀才が大陸全土を巻き込み始める第八弾!
天才王子の赤字国家再生術7
~そうだ、売国しよう~
著:鳥羽徹 イラスト:ファルまろ
定価:630円+税
ディメトリオ皇子とその家臣達は、会議の場で困惑していた。
(どうしてこいつがいるのだろう)
会議に参加しているナトラ王国王太子ウェインも思っていた。
(どうして俺がここにいるんだろう)
三皇子のいがみ合いで長らく膠着状態が続いてきた帝国の後継者争い。だが、長兄ディメトリオが戴冠式を強行するため兵を挙げたことで、状況は大きく動き始める。
ロウェルミナ皇女から協力要請を受けたウェインは帝国に向かうが、なぜか一番勝ち目が無さそうなディメトリオ派閥に参加する羽目に!?
「だが、最後に笑うのはこの俺だ」
謀略と戦乱が渦巻く第七巻!
天才王子の赤字国家再生術6
~そうだ、売国しよう~
著:鳥羽徹 イラスト:ファルまろ
定価:600円+税
「さて、どうしたもんかな」
青い海と白い雲、燦々と輝く南の太陽を鉄格子越しに眺めながら、ウェインは牢内で呟いた。
ソルジェスト王国との一戦に勝利し、不凍港の使用権を得たナトラ王国は、新たな交易相手を開拓するため大陸南方に位置する海洋国家パトゥーラに目を付ける。ウェインは一気に話をまとめるため自ら交渉に赴くが、アクシデントの発生で、なぜか投獄される羽目に!?
パトゥーラ諸島における覇権の象徴・虹の王冠を巡って繰り広げられる骨肉の争い。嵐のような戦火の中、天才王子が新たな傑物との出会いを果たす、弱小国家運営譚第六弾!
天才王子の赤字国家再生術5
~そうだ、売国しよう~
著:鳥羽徹 イラスト:ファルまろ
定価:600円+税
『やはり手を組むべきは、グリュエールだな、間違いない!』
ミールタースでの騒動を機に、大いに知名度を上げたナトラ王国は、空前の好景気を迎えていた。追い風に上機嫌なウェインにとって気がかりなのは、西側への玄関口として成長著しいマーデン領の存在。国内のパワーバランスを調整するため、ウェインはグリュエール王が治めるソルジェスト王国と手を結び国全体を底上げすることを画策する。
折しもグリュエールからの招待を受け、意気込んで外交に向かうウェインだったが、そこでは予想外の展開が待ち受けていた! 戦雲垂れ込める、弱小国家運営譚第五弾!
天才王子の赤字国家再生術4
~そうだ、売国しよう~
著:鳥羽徹 イラスト:ファルまろ
定価:600円+税
「心配だああああああああああ!」
新たな皇帝を決めるため、三人の皇子による会談が持たれることになったアースワルド帝国。ロウェルミナ皇女からその舞台となるミールタース市に招待されたウェインは、これを華麗にスルー。するはずが、なぜか代わりに妹姫のフラーニャ王女が出席することに! 一体、どうしてこうなった!?
懐刀のニニムを付けて送り出すも、不安のつきないウェインは結局自らも帝国に向かうのだが――新たな外交の舞台で待ち受ける旧友たちとの再会。燻る戦争の火種。そしてもう一人の怪物が歴史の舞台に姿を現す、弱小国家運営譚第四章、開幕!
天才王子の赤字国家再生術3
~そうだ、売国しよう~
著:鳥羽徹 イラスト:ファルまろ
定価:600円+税
帝国皇女との結婚話から始まった騒動を切り抜け、国内の地盤固めを進める王太子ウェイン。そんな彼の下に隣国カバリヌより使者が到着する。大陸西側の一大宗教・レベティア教の主催する『聖霊祭』にウェインを招待したいというのだ。
「行きたくねええええええええ!」
西側に絶大な影響力を持つ『選聖候』が集うイベントということで、ロクでもないことに巻き込まれるのはほぼ確定。それでも隣国との友好のため、ウェインは渋々西へと向かうのだが――!?
クセ者だらけの国際舞台に、天才王子が本格デビュー! 大人気の弱小国家運営譚第三章、ここに開幕!
天才王子の赤字国家再生術2
~そうだ、売国しよう~
著:鳥羽徹 イラスト:ファルまろ
定価:620円+税
「私と一緒に帝国を奪りませんか?」
次代の名君として臣民に慕われつつ、楽隠居を目指して日々売国を画策する小国ナトラの王太子ウェイン。
僅かな手勢で隣国との戦争に勝利し、その名を内外に響かせた彼のもとに突然舞い込んだのは、後継争いに揺れる帝国の皇女ロウェルミナとの縁談話だった!?
うますぎる話に警戒するウェインだったが、周囲は帝国との関係が深まるとお祭り騒ぎ。しかも非公式のお見合いに訪れた皇女から提案されたのは、野望に溢れたもので――。
「超断りてえええええええええ!」
天才王子による七転八倒な弱小国家運営譚第二章、ここに開幕!
天才王子の赤字国家再生術
~そうだ、売国しよう~
著:鳥羽徹 イラスト:ファルまろ
定価:600円+税
「さすが殿下! これが狙いとは!」
「どこまでもついて参ります!」
『(一体どうしてこうなった!?)』
資源も人材も兵力もない弱小国家を背負うことになった若き王子ウェイン。文武に秀で、臣下からの信頼も厚い彼にはひそかな願いがあった。
「国売ってトンズラしてえええ!」
そう、王子の本性は悠々自適の隠居生活を目論む売国奴だったのだ! だが、大国に媚びを売ろうと外交すれば予期せず一方的に利益を手にし、隣国との戦争で程よく勝とうとすれば大勝利。名声は上がるが売国は遠のき、臣民はイケイケ状態で退くに退けない!? 天才王子による予想外だらけの弱小国家運営譚、開幕!