5月刊「デボネア・リアル・エステート」の著者である山貝エビスさんのインタビューをお届けします!

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今回は第8回GA文庫大賞前期《奨励賞》を受賞し、5月15日に発売となったGA文庫「デボネア・リアル・エステート」の著者である山貝エビスさんのインタビューをお届けします。応募経緯や受賞作の見所などについてお聞きしました!

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◆まずは自己紹介をお願いします◆

 

 

はじめまして、山貝エビスと申します。
第8回GA文庫大賞前期奨励賞に選んでいただき光栄至極でございます。
この度は(第8回前期)受賞者の中で一番手にデビュー(刊行)ということで、なんとも言えないプレッシャーに数ヶ月苛まれ続けております。
諸先輩方のようにインタビューでふざけ倒……ゲフンゲフン、ユーモアを交える余裕は皆無なので、最後まで真っ当にお答えさせていただこうと思います!!

separate◆この作品を書こう!と考えたきっかけはありますか?◆

 

 

これはあとがきにも書かせていただいたのですが、
ぼくは、剣と魔法の世界に郷愁にも似た感情をずっと抱いてまして、
ずっとそんな世界を描いてみたいな、と漠然と思っていました。
とある時にGA文庫の大看板『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』に出会い、

 

 

うわこの世界超好き! 自分でもこんな世界を描きたい!

 

 

と思ったのが、本当にきっかけです。
なので、その作品が『ダンまち』と同じレーベルで出せるというのが本当に嬉しかったです。
ただ、そんなビッグタイトルと同日発売が決まった時の胃の痛さも尋常ではなかったですけども(笑)。
とはいえ、GA文庫サイトの新刊発売の告知で『ダンまち』の隣に『デボネア』の名前が並んだのを見ると、ひたすら感動しかありませんでした。もちろんスクショ取りました。

 

 

 

あとは、ファンタジー作品はゲームを下敷きにしている作品が多いと感じていたので、RPGでもネトゲでもないものでファンタジーに向くものってないかなと考えて、最初に出した結論が、『三国志』とか『信長の野望』とかの国獲り物とかいいんじゃないかと。
ああいう世界観を下敷きに話が展開できないかなと試行錯誤していたのですが、
なぜか着地点は大きくずれ、ハイエルフの地上げ屋が出来上がってしまいました(笑)。

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◆ヒロインのデボネアほか、イメージしたキャラとか人物って居るのですか?◆

 

 

デボネアはもうとにかく可愛く!! ぼくの思う超可愛い子!! と思って造形したのですが、担当氏から「これは好き嫌いあるよ~」と言われて、自分の性癖に多少ゆらぎが(笑)。
メインのキャラクター達には、やはりヒーローであって欲しいので、なんだかんだありつつも、読者がその存在に安心できるようなキャラクターでありたいと思っていました。
なんですが、担当氏からの、デボネアをもっと悪く! もっとあこぎに! というご指導をいただき、それをヒーローのままバランスを取るのを考えたのもよい修行でした(笑)

 

 

ただキャラ造形に限らずですが、やっぱりプロの編集の方々の指摘は体験してみるととても的確で、改稿前と比べて作品のクオリティーも段違いに上がったと実感できましたし、なにより商品としてのクオリティーも上げていただいたなとというのが、初めてプロとして編集の方々と仕事をしてみての実感です。

編集者怖クナイ!! と思えたのが最大の収穫です。

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◆月並みですが、応募の動機はなんだったのですか?◆

 

 

『ダンまち』です! これは嘘くさいですがマジなんです。
作品を書いた動機もそうだし、やはり好きな作品が出ているレーベルだったので、この『デボネア・リアル・エステート』はGA文庫大賞に送るしかなかろう、と。
『ダンまち』が唯一の大賞作品なのに、GAにはガッツリファンタジー作品が少ないな、と思ったのも後押しされた理由のひとつです。
ファンタジーの間口が、ひょっとしたら開いているのでは? と。
そしてふたを開けてみたら、同期受賞者もファンタジー作品が多そうなので、あ、競争率高い……。と、新人先発としてガクブルしているところです。

 

 

 

あと一次発表の時に、ぼくの名前が載っていなかったのも今では笑い話にできてよかったです。正直に言いますと、結構自信があったので、その時は絶望というしかない気分でした。これがダメならもはや自分にはラノベ作家は無理なのではないか、とすら思い……。ちょうど一次発表の直後に連休だったので、その鬱々とした気分のままで数日を過ごし、連休明けに記入漏れの連絡があったときは、本当にこんなことがあるのかとあ然としました。
ただ、その連絡の時には、あくまでも記入漏れであって、受賞ではない。ということを強調されたので、さらに鬱々とする日が続くのですが(笑)
でもとりあえずは評価されていたということがわかってほっとしました。まだぼくはライトノベルを書いてもいいんだ、と(笑)

 

 

二次を通過した段階から、受賞もむちゃくちゃ期待してしまっていたので、受賞の連絡が来た日は、興奮からか一日中身体の震えが止まらなかったです(笑)
separate◆この作品で読んで欲しいところ、こだわった点とかありますか?◆

 

 

まず柴乃櫂人先生のキャラクターデザインを!!
もう柴乃先生の最高すぎるお仕事っぷりを存分に楽しんでいただけたらなと思っています。
中身は柴乃先生の口絵を散々楽しみ尽くしていただいてからでかまいませんので!!
自分の話に絵が付く体験は最高である。と、この新人情報局でも多くの先輩方が仰ってますが、そこは本当に最高の経験が出来たと実感しました。

 

 

 

こだわった点というか、ぼくが常に話を書き始める時に思っているのは、読んでいただいた方に、あーおもしろかった、いい時間を過ごした。
と思っていただけたらいいなあ、ということだけなんです。

 

 

なんかめっちゃ綺麗ごとに聞こえるのは承知なんですけど、自分としても多くの作品で、その最後のページを読み終えた時に、うおーおもしろかったー!!と思えるのが最高の幸せなので、ただただ自分の作品もそうありたいな、と思っているだけなんです。

なので、あー楽しかった。と思っていただければいいなあと。
separate◆最後に今後の抱負をお聞かせください!◆

 

 

やっぱり、自分の作品に絵が付いて、キャラクターが生まれたのを見る瞬間が最高すぎたので、ぜひともまたあれを体感できるように、作品を書き続けていきたいです。

 

 

 

実はもう2巻も書き上がっているし、さらに続編のプロットも提出済みなので、この『デボネア・リアル・エステート』という作品が、幸せな道を歩めたらいいなあと(笑)。
こればっかりは後は祈るしかないので、四方に向かって五体投地の毎日です。

 

 

 

あとは、幸運にも同じレーベルから出版できたということで、いつの日か大森藤ノ先生に拝謁出来る日を震えて待ちます!!!!
最後ただのファンの一言ですいません!!!!

 

 

 

皆様、不肖の新人ですが、ぜひともよろしくお願いします。