会社が引っ越すのですが、入稿で何もしてません、マジヤバイ、サトです。
6月15日に発売された5巻で完結となる「月見月理解の探偵殺人」。今回は、このシリーズを振り返るお話の第2弾です。
今回はキャラクター編。明月千里先生に加え、イラスト・キャラデザインのmebae先生からもコメントを頂きました!
■月見月理解
<明月千里>
・人狼でいう『占い師』(犯人を判別する)の能力を持ったキャラです。
理解の《無数に扉のある高座》は、この役職能力がモチーフになっています。
・『敵キャラをヒロインにする』というコンセプトがあったので、最低でもそこらの敵キャラより悪い性格にしよう、ということでああなりました。
・何気に一番好きなキャラではあるんですが、自分がマイノリティ派である自覚はあります。
・設定上では本名もあるんですが、別に名乗る必要もなかったのでそのままです。
<mebae>
・すんごい描きやすかった。そこにつきます。もっと脱がせば良かったな。
性感帯は脇。
<担当編集>
・理解の強烈なキャラクターが、本作のかなりの割合を占めます。
・理解の口の悪さ、行動のとがりっぷりに惚れて、本作を担当させて頂きました。
・理解の言動、行動に編集チェックでなにかした記憶が特にないですね。ほぼ、すべて明月先生がイメージしたままです。
■都築初
<明月千里>
・人狼でいう『村人』(能力なし)のポジションのキャラです。
能力がない故に一番犯人を捜そうとして悩み、迷うというある意味一番おいしいポジションですね。
・理解が破天荒なキャラという設定は決まってたので、その対極である『お人好しで優しい常識人』というコンセプトで生まれました。
・とはいっても彼も腹黒で計算高いので、ある意味では理解より恐ろしいキャラかもしれません。
その辺りが気に入ってるのですが。
<mebae>
・理解と対局のキャラデザインですね。中身はド外道ですがその辺が絵にできないジレンマです。
<担当編集>
・ラノベの主人公としては、感情移入しにくいタイプだと思うんですけどね。シリーズを追ってる読者様のご意見見ると、そうでもないらしい。
・5巻のラストは、あぁですが、きっと優柔不断な「ラノベの主人公」のように他のキャラともいちゃいちゃして生きていくんじゃないかと妄想。
■都築遥香
<明月千里>
・俺の妹がこんなに怖いわけがない。
サバサバとした女キャラは割と好きなんですが、こいつは恐ろしかったです。
・4巻表紙を何故か担当さんに強く推された記憶があるのですが、原因は未だに不明です。
担当さんが妹フェチなのかもしれないと思いました。
<mebae>
・俺設定ではもっとおしゃれな娘なんです。怖い面ばかり出てしまいました。(そういうの好きだからー)
<担当編集>
・仕事のやり取りでは明月先生とも、mebae先生とも「妹ちゃん」と呼んでました。
・1巻の裏表のある妹ちゃんが好きなんですが、1巻の時点では問題の案件を回収できると思っていませんでした。4巻のエピソードは一読者として嬉しかったですね。
・彼氏? ん? あー、いましたっけ。達也、出番なくてごめん。
■宮越明里
<明月千里>
・人狼でいう『初日犠牲者』(必ずゲーム開始翌日に死ぬ)のポジションのキャラです。
別に宮越さんが嫌いなわけではなくむしろ好きなのですが、可哀想に……。
・異常者ばかりのこの作品内で、数少ない一般人である彼女は重宝しましたが、やはり能力的には最弱でしたのであまりお話に絡めないのは残念でした。
・挿絵補正もあってか、巻を追うごとに可愛くなった気がしますが、
例によって出番が(ry
<mebae>
・好きだけど、報われない娘はもっと好きです。
<担当編集>
・煮魚さん嫉妬カワイイ。煮魚さん不遇カワイイ。泣きぼくろキャラ。
・クラスメイトなのに、扱いは「一人だけ別クラスor別学年」のキャラのようなところが魅力になっているんじゃないかと。
・1巻後半の挿絵はmebae先生素晴らしい。
・『初日犠牲者』www 明月先生のコメントも初耳なので興味深いです。
■星霧交喙
<明月千里>
・人狼でいう『霊能者』(死体が犯人かどうかを識別する)の能力を持ったキャラです。
理解のライバルキャラとして、この能力が設定されていました。
・最初の設定は毒舌なクールビューティーだったんですが、気がついたら不思議ちゃんになっていました。
未だにどうしてそうなったのかよく覚えていません。
・理解のライバルキャラとして出したのに、メインヒロインを圧倒的に上回る人気を誇っていたそうで、その辺りは嬉しい反面複雑でしたね。
と、いいますか。人気がありすぎて本編でないがしろにできなくなったので、ちゃんと見せ場と出番を出そうとして、5巻が膨れ上がったという経緯もあります。
<mebae>
・嫁です、ね。マジ天使ちゃんです。正直、脳裏をかすめまくりでデザインしてました。うわー言っちゃった。
<担当編集>
・交喙ちゃんマジ天使。
・《聖痕(スティグマータ)》はビジュアル化が難しいと感じたのですが、mebae先生がギリギリの危うさの素晴らしいビジュアルにして頂きました。
・巻を追うごとに嫁度が高くなっている。
■星霧花鶏
<明月千里>
・お茶目で小悪魔なお姉さん。
・その性質上出番は少ないんですが、割と好きなキャラです。
ちょくちょく顔を出す辺り、結構自己主張が激しいのかもしれません。
<mebae>
どっちかというと理解より好きです。うわー言っちゃった。
<担当編集>
・キャラ的にも物語の活躍でも「美味しいキャラクター」として好きですね。
・初君と花鶏のやり取りを見たら、きっと交喙は嫉妬するんじゃないかと思います。
■上坂京
<明月千里>
・仕事をしない放送部部長。
プロット段階では男だったのですが、担当さんに女キャラにしてください。と言われ変更。
・月見月では数少ない巨乳キャラ担当でした。
比較的まともな性格かと思ってちょっと見直したら、やっぱりそうでもありませんでした。
<mebae>
・気に入ってます。胸とか。
<担当編集>
・立ち位置的には「イリヤの空、UFOの夏」の水前寺先輩のはずなのに、本作ですと他のキャラの個性が強すぎて、相対的にキャラが薄く見えてしまう不幸な人。
・へー、男キャラだったんですかー、初耳。
■水無月沙耶
<明月千里>
・初期プロットでは……。だったキャラです。
・理解の相手を務めるくらいですから、これくらいの心の広さがないと無理だなと、思いました。
・ちなみに人狼としての役職能力もあるのですが、ネタバレになるので秘密です。
<mebae>
実は、真理より目を開いた絵が少ないかもしれません。(驚愕の事実!)
<担当編集>
・3巻口絵のメイド的挨拶(カーテシー)な水無月さんかわいい。
・ミスリーディングとバレ回避、それを突破した人へ与える台無し感等々、3巻は「性格の悪い物語」な中で、水無月さんは唯一の救いですね。
■月見月久遠
<明月千里>
・ショタジジイは一度書きたいキャラだったので、その点については満足です。
ですが、真理にインパクトを持っていかれたので、ちょっと未練が残っています。
・ちなみに、《ゾディアック》の設定上では他に、月見月因果(格闘家の占い師)と、月見月輪廻(武器商人)※両方女。というヤツらもいたのですが、はっきりいって3巻のページ数で収まる気がしなかったので、出番はありませんでした。
・残りの《ソディアック》たちの性格や能力設定なんかは、新作で使おうと思っています(別の世界観ですが)。
<mebae>
・彼の濡れ場はまだですか。
<担当編集>
・月見月家の一族、じじい言葉の美少年。
・不老不死? 本当なんですか? どういうことだってばよう明月千里先生!
教えてくれませんでした。
・月見月因果! 月見月輪廻!? なにそのキン肉超人。読みてえええ。
■月見月真理
<明月千里>
・『理解』を書く前、コイツを主役にして作品を書こうとしていた時期もあったので、(それはバトル物でしたが)その点では出せて非常に満足でした。
・目を開けた姿がすげー悪い顔でしたので、イラストが楽しみなキャラでした。
<mebae>
・明月先生は真理で『座頭市』を書けばいいんじゃないかな、と思いました。
<担当編集>
・月見月家の一族、殺し屋。
・理解とためをはれる毒舌と悪意の少女。
・mebae先生キャララフ時の目を開けた真理の凄みが素晴らしかったので、挿絵にもシーン採用。
■月見月悪夢
<明月千里>
・実は初期設定では全く違う、いわば理解のライバル敵な役回りだったのですが、色々な事情が重なってああなりました。
キャラが変わったというより、名前だけが流用された感じです。
<mebae>
・素顔はシリーズ屈指の美人さんです。
<担当編集>
・元々の仮面のデザインは「エルフェンリート」的なイメージだったのですが、mebae先生から仮面のデザインを数案頂き、カラフルなグローブの組み合わせのような「異形」の仮面を採用させて頂きました。
・素顔が見たかった。
■忌月
<明月千里>
・中ボスとして登場。
個人的にはガラスの麻雀牌とかもっててもおかしくないなというイメージでした。
・最初はムキムキのマッチョでピッチリとした革ジャンを着てるじいさん、という設定でしたが、今思うとどうみてもギャグにしか見えないので、当時の私の頭がおかしかったとしか思えません。何を考えてたんでしょうか、ほんと。
<mebae>
・ギャグのつもりで描きました。挿絵とか。
<担当編集>
・「ヒヒヒヒヒ」と笑う気味が悪いジジイ。キャラデザインがすばらしい。
・そのまま「カイジ」や「嘘喰い」に出ても違和感なさそう。
■《グラウンド・ゼロ》
<明月千里>
・理解の母親ともう一人の娘、というのは最初からラスボス候補としてイメージしていたので、そういう意味では予定通りの存在でした。
<mebae>
・理解の母なので間違いなく変態だろう、と。だから服装もこんなことに。俺のせいじゃない。
<担当編集>
・シリーズで語られる設定のハードルがとてもとても高いキャラクター。
・個性的な服装はmebae先生のアイデア。キャラの表情、佇まいは原稿の《グラウンド・ゼロ》と自然となじむところが印象的でした。
■果無連理
<明月千里>
・キャラクターイメージとしては、『もうひとりの理解』でしたね。
強いて言うならもうちょっと強いところを見せたかったです。
・イラストを頂いたとき予想以上に可愛かったので、使い捨てるのは惜しいなーと思いました。
やっぱり悪顔のキャラはなんだかんだいって好きです。
<mebae>
・理解との違いを出すのに頭を使いました。猫っぽくしたのは苦肉の策です。
制服中央の“0”の部分は、ものすごーく薄い布です。
(あとは、もうみんな分かるよね?)
<担当編集>
・ギャップがユニークなキャラクター。後半の猫っぽいところも面白い。
・物語上は、理解と相性が悪すぎた気がする。
以上でキャラ編を終わりますが、5巻発売から約2週間、ネットでも5巻の「面白かった」という感想や、完結を惜しむ声が聞こえております。
「月見月」シリーズの読者の皆さまに改めて、明月千里先生とmebae先生からひとことお願いします。
<明月千里>
このすさまじい長話に付き合ってくださり、ありがとうございました(この記事も含めて)。
担当さんのさりげない(というかむしろ露骨な)ハードルの上げ方にヒヤヒヤしている昨今ですが、また頑張りたいと思います。
<mebae>
サトさん、明月先生、お疲れさまでした!楽しい作品をありがとうございます!
そして気になる明月千里先生の次回作は今冬発売予定!!
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「――俺は世界の敵たる魔王を救いし、
自分の“ルール”を作り出す、異能力『
“日常”を追い求める『
「私の名は禍刻クロノ、いずれこの世界を統べる、『魔王』のひとりだ」
少女の巻き添えで”殺され”、彼女の『世界』の力で蘇った少年は、街中で起きている『神隠し』の事件を解決するために、この現世を支配しようとする『吸血鬼世界の魔王』の少女と手を組み、戦うことになる。
強気で寂しがり屋なクロノとの仲を深めつつ戦う中、やがて現世の支配を目論む、並行世界同士の争いに巻き込まれる。
かつて親友の少女を奪われ、『正義』を捨てた少年と、正しい『魔王』を目指す孤独な吸血鬼の少女との、
『
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新作の情報は随時、GA文庫ブログにて公開していきます。
明月千里先生の次回作にご期待ください!