そろそろ熱燗の美味しい季節になってきたので、マイお猪口磨きに余念のない編集Tです。剣菱最高。神亀最高。だけど神亀はちょっと高くてなかなか呑めない……不況め……!
 それとはまったく関係ないのですが、ライトノベルの編集っていったいどんな仕事をしてるんだろう? と興味のある向きもいらっしゃるかと思いますので、私の日常を日記形式でメモってみました。好評だったら続きます。続かなかったら察してください。
10月xx日
 11月新刊用オビのコピーを一生懸命考える。この作業、内容を端的に現していて、しかもキャッチーなものを……ということで毎月大変悩みます。
 1日考えて何も決まらない時は「コピーライターの人ってすごいよなあ……」と素直に感嘆です。
 言霊というものはなかなか宿らないものなのですよ……。
10月xx日
 AdobeのInDesignでひたすら組版作業。やれやれようやく終わるぞ、というところでInDesignがフリーズ。
 ……わりと本気でAdobeに殺意を覚える……。
10月xx日
 「くれは×リミテッド!」の橋村先生と2巻の打ち合わせ。プロット、大まかな流れを決めて、詳細を詰めたものは後日……ということでいったん終了。
 1巻の時にやった5時間耐久トライアスロン的な打ち合わせに比べるとかなり平和に終了した感触。まぁ、初稿があがってきたらまたいろいろやりあうわけですが……!
 ちなみに目下、一番の悩みは1巻のカバーイラストを超えるためにはどうすべきかということだったり!?
10月xx日
 編集部油部(※メンバーは編集部員全員)による恒例の焼肉大会。
 美味い肉を肴にビール呑みまくり、そして決して口外できないような話題で盛り上がりまくり! しかし酒の効用で「聞いたことを3秒で忘れるモード」に入っている私は何も覚えていないので何も問題ないのです。何も問題ないのですよ!(※大事なことなので2回言いました)。
 ……えーと、本当に何も覚えてないですよ? ●●先生の△△が××だとか、●●編集部の△△さんが実は××したとか!(※自主規制)
10月xx日
 地獄の校了週を前に発熱。寝込む。新型インフルでなかったのが不幸中の幸い。
 最近週末になると体調を崩しやすくなっている気がする……やっぱり歳?(悲哀)。
(続く……のか?)

   

 15日に発売になった第1回GA文庫大賞奨励賞受賞作「ノブレス・オブリージュ~茅森楠葉の覚悟~」、皆様もうお読みいただけたでしょうか?
 まだの方は、可愛い女の子達の織りなす剣あり友情あり恋模様ありの熱い物語ですので、ぜひぜひご購入のうえご堪能くださいませ!
 そんなノブレスですが、実はカバーとは違ったバージョンのラフが存在していたのです。今回はそんな埋もれてしまった未使用ラフを特別に大公開!

写真!

 いかがでしょうか? 実際に採用された表紙とはまた別の趣きがあるのがお判りになると思います。特に楠葉のきわどい(?)ポーズに注目ですよ。
 この表紙ラフ2案。どちらでいくか、正直とても迷いました。どちらも良い。でもどちらか一方しか表紙にできない。ああ、でもどちらも良い。でも一方しか……ええい、もういっそのこと表紙と裏表紙に絵を置くW表紙で! ……などという妄想が脳内を飛び交うほど迷いました。
 結局編集部&小松先生で「あーでもないこーでもない」と意見を出し合った末、現在の形に落ち着いたわけです。
 ノブレスに限りませんが、こうして未使用のまま埋もれていくラフや没原稿って実は結構あるんですね。そんな試行錯誤の上に作品は成り立っているわけでして、読者の皆様が見ている「完成された本」はまさに氷山の一角と言っても過言ではなかったりするのです。しかしその「一角」が面白いものになっていれば、海面下にいる氷も本望! これからもどんどん面白い物語をお届けします~!
 では最後に声を大にして。
「ノブレス・オブリージュ~茅森楠葉の覚悟~」、よろしくお願いいたします!
 やっぱり「刀×女の子」は正義です!
   

 初めまして、編集Tと申します。好きな崩壊はゲシュタルト崩壊です。きらいなコアラは羽根付きまゆげ付きです。
 それはともかく日中は微妙に暑く、朝晩は微妙に寒くて体調を崩しがちな今日この頃、ちょっとした頭の体操で脳細胞をリフレッシュしてみてはいかがでしょうか。
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Q)冷蔵庫に象を入れるためには3つの手順を踏まなければならない。その手順を答えよ。
A)
1)冷蔵庫を開ける。
2)象を入れる。
3)冷蔵庫を閉める。
Q)冷蔵庫にキリンを入れるためには4つの手順を踏まなければならない。その手順を答えよ。
A)
1)冷蔵庫を開ける。
2)象を出す。
3)キリンを入れる。
4)冷蔵庫を閉める。
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 これ、結構有名なジョークですが、皆さんはご存知でしたか?
 この種のジョークのいいところは、これを聞いて「ぶはははは!」と笑える人と「だからなに?」という人に反応がはっきり分かれる、という点です。
 ラノベに限らず、基本的に娯楽というものは「無駄」を楽しむものなので、ここで笑えた方が人生お得なのは言うまでもありません。同じアホなら踊らにゃソンソンです。だって犬は笑えなくても、人間は笑えるんですからね。
 最後にもうひとつ、ジョークではないんですが、同じ趣きを持つ詩をひとつご紹介(※これ、私、大好きなんですが、誰の作か知らないんですよね。知ってる人がいたら教えてください)。
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うさぎうれし
はねても
はねても
うさぎでなくならない
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 まぁ、そんなことを考えながら日々編集作業に勤しんでおる次第です。