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GA文庫大賞AWARDS

結果発表

第14回GA文庫大賞 受賞者発表!

おかげさまで第14回GA文庫大賞は前期796作品、後期909作品、合計1705作品ものご応募を頂きました。多数のご応募ありがとうございました!
ここに第14回GA文庫大賞の選考結果を発表させて頂きます。


金 賞

ペンネーム 作品名
伊尾 微 あおとさくら
持崎湯葉 陽キャになったのに陰キャにばかりモテる俺

銀 賞

ペンネーム 作品名
ジャジャ丸 天地創造の竜撃魔法
あずみ 朔也 婚約破棄された没落貴族、重婚チートを封じて純愛に生きる
倉田和算 狩人乙女に優しいギャル

※敬称略・50音順

■総評
お待たせしました。第14回GA文庫大賞の最終結果発表です。

前期・後期あわせて応募総数1705作の応募作品数となりました。皆さまの力作を多数ご応募頂き、誠にありがとうございます。

さて先日行われました通期選考会にて、応募作1705作品の中より、2本の《金賞》と3本の《銀賞》の受賞作品を選ばせて頂きました。

《金賞》を受賞した「あおとさくら」は、図書館での出会いから徐々に距離を縮めていく2人の様子を描いた瑞々しい青春ボーイミーツガール。そしてもう一作品の《金賞》受賞作「陽キャになったのに陰キャにばかりモテる俺」は陽キャな主人公が陰キャなヒロインたちに好かれる青春ラブコメディ。同じ現代を舞台にしたお話ですが、読み味は対照的でエンタメ作品としてどちらも存分に楽しめる内容となっています。皆さま期待して刊行をお待ち下さい。

《銀賞》受賞の3作品を含め、第14回GA文庫大賞の受賞作はどれも、オーソドックスな題材を独自の視点で料理した技巧派揃いとなります。
GA文庫の一冊として胸を張ってお届けできる作品ばかりですので、読者の皆さまに読んでもらえる日を楽しみにしております。

次回、第15回GA文庫大賞は前期の受付がスタートしています。応募規定を守ってさえいればジャンルは不問です。大賞&金賞はコミカライズ確約!
皆さまの「面白い」を凝縮した作品をぜひお送り下さい! 編集部一同、心からお待ちしております。

金 賞

あおとさくら

PN. 伊尾 微

【あらすじ】

クラスになじめない高校生・藤枝蒼。彼は放課後通い詰めていた地元の図書館で、一人の少女と出会う。
「本は普通は一人で静かに読むもんなんだよ。君の感覚がずれてるんだ」
「君の言う普通は本当に普通なの?」
日高咲良と名乗る彼女は、明るく屈託がなくよく笑う、蒼と対照的な少女だった。通う高校も違えば、家も知らない。接点は、放課後の図書館だけ。共通の話題すらないままに、なぜか咲良に惹かれていく蒼。しかし、蒼と咲良、ふたりには人には言えない秘密があった――。
その出会いは、やがて恋へと変わる。少しずつ、歩くような速さで。GA文庫大賞が放つ、瑞々しい青春ボーイミーツガール。

【選評】

ひょんなことから出会った2人が紡ぐ、甘酸っぱく、瑞々しい青春ボーイミーツガール。一見特別ではなく、だけど本人たちにとっては替えがきかない、不完全な青春の1ページが見事に描き出されていました。必ずしも輝くような青春が描かれているわけではないのですが、それでもなお、こんな青春を送りたかった、と思わせてくれる作品です。
本作最大のストロングポイントは間違いなく、ヒロイン・日高咲良。明るく、朗らかで、だけどどこかミステリアスさも感じさせる彼女の、主人公・藤枝蒼に対しての距離感が絶妙で、魅力的でした。また、内向的な主人公・蒼にはいい意味での等身大感があり、ライトノベル読者が感情移入出来るキャラクターに仕上がっていました。本作は選考時に編集部の若い層から圧倒的支持を集めたのが特徴なのですが、付かず離れず、少しずつ近づいていく2人に自然さと生っぽさがあったのがその一因ではないかと感じています。
投稿時の文章には若干の粗さも感じたところもありましたが、それ以上に繊細で細やかな表現が印象的でした。モラトリアムまっただ中な主人公の微妙な内面を読者に伝えることに成功していたように思います。
蒼と咲良、2人が出会い、どう変わっていくのか。徐々に近づいていく2人の物語にどうぞご期待ください。

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金 賞

陽キャになったのに陰キャにばかりモテる俺

PN. 持崎湯葉

【あらすじ】

【陽キャと陰キャ】。
世界には大きく分けてこの二種類の人間がいる。
限られた青春を謳歌するために、選ぶべき道はたったひとつなのだ。
つまり――モテたければ陽であれ。

元陰キャの上田橋汰は努力と根性で高校デビューし、陽キャに囲まれた学校生活を順調に送っていた。
あとはクラスの人気者、蓮への恋が成就すれば完璧――しかし、そんな橋汰にフラグが立つのは陰キャ女子ばかりだった!?
漫画脳でストーカー気質な遊々や、毒舌イキリオタクな宇民、内気な男の娘の龍虎……。
青春の正解はどこにある?
GA文庫大賞《金賞》受賞、陽キャが贈る陰陽混合青春ラブコメディ!

【選評】

高校デビューした陽キャの少年が主人公、という学園ラブコメでは中々珍しいタイプのキャラクター配置に目を惹かれました。
主人公が行動的でヒロイン達の抱えた問題を解決していく様は格好よく、自分もこうなりたいという憧れを伴って主人公を応援したくなります。
ストーカー気質でちょっと危ない雰囲気の遊々など、ヒロイン達の強烈な個性も魅力的で、陰キャと陽キャが混ざり合ったカオスな学園生活が瑞々しく描かれていました。
陽キャとは? 陰キャとは? 学生に永遠に付きまとう課題であるスクールカーストに切り込んだ、新しい青春ラブコメの形をお楽しみにお待ちください。

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銀 賞

天地創造の竜撃魔法

PN. ジャジャ丸

【あらすじ】

飛竜騎士学校に通う少年フェリドは、戦えない最弱の竜――地竜を相棒としていることを見下されながら、飛竜騎士となるために日々勉学に励んでいた。
ある日、フェリドは天竜を操る少女ウィンディと出会う。
「私、ピスティを守りたいの」
体が小さすぎる天竜のピスティは落ちこぼれの烙印を押され、成果を出さなければ捨てられる直前だった。
「こいつを"最強"にしてみせます。だから俺達にチャンスをください!」
相棒のために強くなりたいと願う彼女に、フェリドは自らの知る飛竜騎士の奥義を教え込む。
戦えない地竜と落ちこぼれの天竜。最弱タッグの飛竜騎士が大空を駆る、爽快スカイファンタジー!

【選評】

戦えないはずの地竜を相棒にしている少年が、落ちこぼれの少女と共に成長していく王道爽快ファンタジー。
竜と人間の関係性を中心に作り込まれた壮大な世界観と、夢を追う少年少女たちの輝きに熱く引き込まれました。
重くて機動性のない地竜と、小さすぎて力の足りない天竜。それぞれの弱点を克服し、最強タッグとして空を支配していく姿にドキドキが止まりません。
また、戦闘だけでなく恋にも積極的なウィンディと、どこかズレているフェリドのすれ違ったラブコメ具合ももどかしく魅力的で、この二人の行く末を見守りたくなる、過不足のない仕上がりでした。
心躍る学園ファンタジーの発売を楽しみにお待ちください。

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銀 賞

婚約破棄された没落貴族、重婚チートを封じて純愛に生きる

PN. あずみ 朔也

【あらすじ】

ホーリーギフト。結婚すれば必ず得られる強力な恩恵。
没落貴族のファゴット家にとっても、結婚はギフトを得て名誉を挽回するチャンスだった。
なのに――――
「おれとフレーチカさんの結婚を認めて欲しい!」
長男・アルフォンスは出会って数分の見知らぬ美少女、フレーチカにプロポーズしていた。

そのうえ発現したギフトは「伴侶を愛するほど全能力が向上する。(但し重婚可。)」という代物。
一方のフレーチカも、重大な秘密を抱えているようで……!?

双子の姉たちも巻き込みながら、新婚生活は予想していなかった方向へと進んでいく。
全ての真相を知ったとき、愛を貫き通せるのか。
可愛い嫁を愛するほど無双する少年と、夫に秘密があるほど強くなってしまう少女が織りなす純愛ファンタジー、開幕!

【選評】

『伴侶を愛するほど全能力が向上する』という主人公の設定がキャッチ―で、一気に心を掴まれました。
主人公&ヒロインの真っすぐな純愛物語を中心に、バトル・政略・家族コメディ・サウナ(!?)など様々な要素を綺麗に纏めており、読者を飽きさせないエンタメ性も高く評価された点であります。
主軸二人以外のキャラクターも非常に魅力的で、『王子である夫と死別し、相手の能力を永遠に自分のものにした赤髪で喪服の未亡人』など気になってしまうのではないでしょうか。
また、《全員強くて本気で戦っているのに、どこか笑えてしまう……!》絶妙な塩梅は流石といったところ。
お互いが大好きな新婚貴族の、コミカルで純愛無双なファンタジーをお届けします。ぜひ二人の行方を見守って下さい。

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銀 賞

狩人乙女に優しいギャル

PN. 倉田和算

【あらすじ】

どこにでもいるギャルの女子高生、盛黄琉花のクラスに一人の女子生徒が復学してきた。
銀髪銀目、十字架のアクセサリーに黒の革手袋。現実離れした少女は銀華と名乗る。
「私は元、ヴァンパイアハンターだ」
「……マジ?」
ひょんなことから銀華の秘密を知ってしまった琉花。
琉花は吸血鬼を引き付けやすい体質らしく、しばらく銀華が護衛につくのだが――
「まさか、あ、あんた……すっぴん?」「そうだが……?」
正反対な二人は、コスメを見たりカラオケに行ったり、JKらしい交流を通じて次第に仲を深めていく。
闇の狩人と光のギャルが織り成す、デコボコ学園(非)日常コメディ!

【選評】

正反対な少女二人が異文化交流的に絆を深めていく学園青春コメディ。
とにかくキャラクターが魅力的で、二人の主人公を中心に繰り広げられる波乱の日常に引き込まれました。
オシャレ命で友達も多く今ドキの女子高生な琉花と、それまで闇の世界で生きてきた無骨な銀華の対比がよく作り込まれており、コメディな掛け合いが楽しく描けています。
学園日常パートでは琉花が銀華を振り回し、吸血鬼に関連する闇のパートでは一般人の琉花が振り回され、とW主人公としてどちらにも推進力があり緩急の付け方が見事でした。
物理最強な闇の狩人と、精神最強な光のギャルの最強タッグの発売を楽しみにお待ちください。