こんにちは。ねこぴょんです!
第3回前期GA文庫大賞に、たくさんのご応募ありがとうございました! しめきりが近づくにつれ、みっひーちゃんが日々ふえつづける原稿のおやまにつぶされているのをそっと眺めていたのですが、この原稿のおやまがこのあとねこぴょんたちのもとにもやってくるのでありますよ? がんばって読むのです!
さてさて、そんなねこぴょんが「今さらおそいでありますに!」と言われながらお送りする「ライトノベルだいさくせん!」。これはすでにサトさんや編集Tさんがいろいろお話しされている「ライトノベルのご作法」ねこぴょんバージョンになります。
お話ししたいことはたっくさんありますが、今回はそのなかからげんせんしてひとつだけお伝えするですに!
◆アドバイスその1
「冒頭に見せ場をつくりますに★」
みなさんは小説を読まれるとき、どこから読みますか? ……あとがきからですか? そういうかたもたしかに多いですに!
でも、ねこぴょんはほとんどの方が冒頭から読むと思うですよ! ――それなら、何をおいても冒頭に見せ場を入れるのがいいですに!
もちろん一冊まるごと読んではじめておもしろさがわかる奥深い作品もたいせつなのです。でも、じっさいに書店さんで立ち読みをして買う作品を決める読者さんは、果たして最後まで読んでからその本を買いますかに?
書店さんにじっと立って眺めていたねこぴょん調べによりますと、多くのかたは、書店さんで立ち読みするとき、だいたい10ページから30ページくらいまで読みますに! それで買うか買わないか判断するですに。
そうすると、10ページから30ページくらいまでに、売りのようそや何かひきつけるようそがあれば、より買ってもらえる可能性が高くなるといえると思うのです!
投稿作もまたしかり! 冒頭からいきなり意表をついてみたりすると、わたしたちもぐんぐん引き込まれたりすると思うのです!!
……もちろん、最終的には全編とおしておもしろくなければダメですよ?
ただ、みなさんの目標は受賞して終わりではありませんよね! 最終的に売れる本を作りたいのは、ねこぴょんたちも同じなのです!!
それなら最初から「1冊でも多く売れる作品」を目指してみるのもアリではないでしょうか!
おもしろい作品作りはだいじです! でも、たまには違う視点からおもしろい作品について考えてみるのもGoodだとねこぴょんは思うます!
――以上、2年間平日はほぼまいにち書店さんにかよっていたねこぴょんがおおくりいたしました!
よく見るサイトは「徒然雑記」、サトです。5月31日に第3回GA文庫大賞(前期)の募集が終了しました。たくさんのご応募、誠にありがとうございます。順次、受領メールをお送りさせて頂きますので、ご応募頂いた方は今しばらく、お待ちください。
さて前期募集の終了と共に、後期の募集を開始しました。今回はこの第3回GA文庫大賞(後期)募集要項の変更点に関しての話になります。
○主な変更点
■1 プリントアウト原稿が不要になりました。
これまで42文字×34行で印刷して頂いていたプリントアウトデータが不要になり、原稿に関してはテキストデータだけの応募になりました。
その頂いたデータを、当編集部で審査を担当するそれぞれが、42文字×34行で印刷して読ませて頂いたり、PC上で読ませて頂いたりすることになります。
※プロの作家さんとの原稿チェックも、タイミング、相手にもよりますが、頂いた原稿データを、出力してに手書きでチェックする場合、PC上でチェックする場合と様々です。今はPCでチェックする場合が多いようです。
■2 期待賞の新設
半期で選出する≪奨励賞≫とは別に≪期待賞≫を新設させて頂きました。
これはGA文庫の編集者が、その応募者さんに直接アドバイスさせて頂く賞となります。
評価シートでのコメントでは伝えきれないニュアンスや、より具体的な改善案などをやり取りしながら、新しい作品に取り組んでもらったり、または改稿した作品で再チャレンジしてもらったりします。
そうした実際の編集者とのやり取りを通じて、スキルアップしてもらいたい、という賞です。
■3 エントリーシートのデータ送付が追加されました。
これまで「別紙」として頂いていた情報を「エントリーシート」として、印刷したものと、データの両方で頂くことになる変更です。
データのみの作品応募に切り替えた関係上、データの抜け、破損等の問い合わせの増加が予想されます。そのため、メールアドレスは必須とさせて頂きました。
エントリー用のデータに必ず、メールアドレスを記入ください。
以上のポイントが主な変更点になりますが、この変更で特に注意をお願いしたいのがルビの処理に関してです。
ルビに関しては該当する文字の後ろにまるカッコで表記頂ければ幸いです。
詳しくはこちらの記事をご参照ください。
https://ga.sbcr.jp/bunko_blog/cat381/014124/
原稿執筆時にWordや一太郎の機能でルビを手配されている方は特にご注意ください。テキストデータに保存した時、ルビの部分が文字化けしている場合が多いです。
他の新人賞に投稿した作品を改稿して当社にご応募頂く場合、ルビ部分の修正もあわせてご手配頂くと良いかと思われます。お手数をお掛けして申し訳ありません。
文字化けする際の一つの回避方法として、ワープロの原稿と、テキストの新規ファイルを開き、ワープロの原稿部分の全体をコピーして、テキストのファイルに張り付けると「漢字(ルビ)」で保存できる場合があります。
他には、一度Excelに原稿を貼り付けて、メニューの「書式」から「ふりがな」の中の「表示非表示」を使って「ふりがな」を非表示にし、それをコピーしてテキストに張り付けるとルビなしのテキストデータが保存できます。
また、ワープロ機能で付けたルビを全削除できるフリーソフト等もあるようです。
ルビをカッコ表記で行なうと原稿の文字数が変わってしまうという面がありますが、ルビは初出のみで結構ですし、そのレベルのボリュームの調整はプロになった後にも必要な技術ですので、なんとか応募規定内に収めて頂ければ幸いです。
第3回GA文庫大賞の後期の締め切りは11月30日(当日消印有効)です。応募要項をよく読んで頂き、ご応募ください。お待ちしております。
「世界樹の迷宮3」が行き詰まってもにょもにょ、という話を前に書きましたが、そしたらそれを読んでいた某新人くんがなんとっ! 「世界樹3雷竜攻略」なるステキなファイルを送ってくれました!
聞くところによると、彼はもうすでに雷竜を倒してしまったとのこと。
ファイルを覗くと、そのときのパーティ構成とかお役立ちスキルがみっしり。
やったぁぁぁぁぁぁあ! これで勝つる!
レベル上げるぜぇぇぇぇ!
というわけで、賞を受賞したばかりの新人さんにゲームの攻略を教わる、という大変アレな日々を送っている今日この頃、みなさまいかがお過ごしでしょうか。
GA文庫K村です。
実のところ「世界樹の迷宮3」は諦めかけて、「ドラゴンクエストモンスターズジョーカー2」に逃避していたんですが、これでもう一度あっちのダンジョンに潜ろうか、という気になりましたですよ。
ありがとう!
それはさておき、第3回GA文庫大賞前期の締切が終わったところで、応募者のみなさまに、軽くレクチャーであります。
いや、もちろん
「こんなの分かり切ってるじゃん!」
という人もいるでしょうし、
「それ、おかしくね?」
という人もいるでしょう。
スタイルの問題、というのもありますし、以下が絶対である、とは言いません。
まあひとつの指針というか、こういう考え方もあるよ、くらいに捉えてもらえれば。
さて本題。
今回は“演出意図”について。
“演出”とは、あるシーンを表現するにあたって、それを効果的に見せるための工夫、であります。
言い換えると、そのシーンが受け手に与える感情や印象を制御したり、またはそのシーン全体の雰囲気をコントロールしたり、ということになりますでしょうか。
例えば、必殺技が炸裂するシーンにおいて、その技がいかにすごいかを受け手に見せたい!
という目的があるなら、そこを目指して原稿は書かれます。
それがうまくいっていれば、受け手はそのシーンを読んで「すげぇ!」となるでしょうし、失敗すれば「なんかツマラン」となる。
ここで大切なことが2つあります。
まずひとつめ。
演出とはすなわち、受け手の印象を操作することです。
そして、現象と印象は無関係ではありませんが、本質的に別のものです。
すなわち受け手の印象は、描かれている現象と必ずしもイコールではありません。
これを理解してください。
言い換えると、すごい現象が発生しているからといって、受け手がそれを“こりゃすげぇ”と受け取ってくれるとは限らない。
書き方を間違えると、実際にはすごいことが起きているんだけど、読んだ印象としてはたいしたことが起きているようには取れない、ともなりかねない。
逆に、客観的に見るとなんてことのない現象しか発生していないのだけれど、受け手にはそれがすごいこととして見える。
こういうことが普通に発生します。
その意味では書き手の力量がいちばん発揮される部分ではあります。
次が、こうした演出意図について、常に意識的でなければならない、ということ。
そりゃそうです。
だって、起きている現象と受け手の印象がイコールじゃない以上、書かれているシーンにとって大切なのは、そこで発生している現象ではなく、その現象やキャラクターの反応から導き出される受け手の印象、となるわけですから。
現象や事実は、物語を進める上での必要情報です。
そこから導き出される印象は、受け手が感じ取る感情そのものです。
おもしろいと感じることができるのは、情報ではなく感情です。
大ざっぱに切ってしまいましたが、この違いを肝に銘じてください。
事実だけなら年表やフローチャートで十分。
それをあえてキャラクターを立て、ドラマを作り、小説となす。
その意味を考えてください。
ところが、応募作に関して言うと、この2つができていない原稿が多い。
なんでかというと、そこで起きていることを書かなければシーンはできませんが、演出意図がなくても文章としてのシーンは書けてしまうから。
このへんが、文章だけで全てをやらなければならない小説と、コミックやアニメなどのビジュアル媒体との違いです。
例えばマンガなら、演出意図がなければおもしろいネームが書けません。
仮にキャラクターが登場するシーンがあったとします。
ではそれが4段ぶち抜きなのか、小さなコマなのか、どんなポーズ、どんな表情で出てくるのか。
そのときに重ねる背景処理は、擬音は、まわりのリアクションは。
そうしたもろもろの要素が全て演出という一点に集約します。
どういう風に見せたいのか、が問われるわけですね。
なので、ネームを見ればそのシーンがどういうシーンになるのか、おもしろいかどうか、そういったことがわかってしまう。
ところが小説では、全てを文章でやれてしまうがゆえに、ネームを切る、とか絵コンテを切る、といった演出を意識するようなステップが作業上存在しない。
ここがデッカイ落とし穴。
その結果、先の例で言うと、キャラクターを出す、という物語上の都合に意識が集中してしまい、“どんな風に出したいのか”“どんな風に見せたいのか”がおざなりになることがある。
こういう原稿は、新人賞で言うとなかなか上に進めません。
文章は書けているから、1次は突破する。
ストーリーも流れているから、2次くらいはいくかもしれない。
でもそこから先になかなか進めない。
そんな人は、この演出を意識してみるといいかも知れません。
具体例で言うと、ヒロインを最後に死なせる話があるとします。
大切なのは、ヒロインを死なせるという事実ではなく、ヒロインの死によって受け手にどんな感情を与えたいのか、のはず。
泣かせたいのか、それを受けて主人公を怒らせたいのか、余韻を残して終わらせたいのか。
そういった感情的な効果を目指してヒロインを死なせるはず。
そこを忘れないでください。
さて、それではこの落とし穴に落ちないためにはどうするか。
よほど細かくシーンを刻んだプロットでも作らない限り、原稿を書く前の段階でいちいち設定するのは難儀です。
もちろん、絵コンテのように枠を切り、シーンごとに演出意図を書き込んだ“字コンテ”を作成、それに沿って書く、ということも可能ですが、恐ろしく手間がかかるうえ、書き手のスタイルによってはまったくうまく行かない可能性が高い。
であれば、書きながら意識するしかない。
「このシーンはどうあるべきか。何を読者に与えるシーンなのか」
そういったことを常に意識する。
そして大切なのは、書き上げた後。
読み返しながら、それぞれのシーンが情報の羅列になっていないかチェックしてみる。
「あれ? このシーンでやりたいことってなんだったっけ?」
という疑問が出てきたら、埋もれてしまった演出意図を掘り起こし、それがちゃんと受け手に伝わるように修正を施す。
場合によっては、シーンごとザックリ削除してみることも大切です。
長々と書いてしまいましたが、この“何を書いているのか意識する”というのは、小説を書く上で意外と重要だったりします。
今回は演出についてですが、物語ってなに? とかおもしろいってなに? とかそういうもっと大きなところにまで踏み込んで考えてみるのもいいでしょう。
きっと原稿のレベルが上がると思いますよ。
前巻の「戦塵外史 四 豪兵伝」から、約2年半。待望の戦塵外史シリーズ最新刊「戦塵外史 五 ―戦士の法―」がいよいよ6月に発売となります!
物言わぬ大男と、過酷な運命を背負った少女の、奇妙な旅の結末は……!?
重厚かつ骨太でありながら、人間の機微を穿つような繊細な描写も同居する……そんな花田ワールドをぜひぜひ心行くまでご堪能ください。
今回は戦塵外史シリーズ初の長編書き下ろしで、読み応えもばっちりですよ。
そしてこれまでのシリーズでもおなじみの、あのキャラクターの登場も!? あ、これは読んでからのお楽しみですね。
さて今回は「戦塵外史 五 ―戦士の法―」の発売を記念して、メインキャラのデザインラフを特別公開! 廣岡先生の手によって生き生きと命を吹き込まれた彼らを、ぜひじっくりとご鑑賞ください。
5月25日に大迫先生が逝去されてから、一週間が経つ。
レーベル立ち上げの時からずっと担当させていただき、
いろいろなことを教わってきた。
読ませていただいた原稿のひとつひとつが、自分にとって勉強だった。
改稿のたびに原稿がブラッシュアップされていく、
その様子は驚きの連続だった。
まだ自分のなかでも気持ちが整理できず、言葉がでない。
ここに、GA文庫での足跡を記し、深く哀悼の意を表するばかりである。
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